2021 Fiscal Year Annual Research Report
Basic study of UV shielding treatment for textile: Creation of materials which absorb UV rays with various ranges
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18K02201
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
安川 あけみ 弘前大学, 教育学部, 教授 (70243285)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | UVカット / アパタイト / チタン / セリウム / 綿布 / 染色 |
Outline of Annual Research Achievements |
粒子担持法では,カルシウムヒドロキシアパタイト(CaHap)のCa2+の一部をTi4+およびCe3+で置き換えた陽イオン交換アパタイト(TiCeCaHap)固溶体粒子を湿式法により合成した。一連のTiCeCaHap粒子について,紫外可視分光光度計(UV-vis)を用いて紫外線(UV)吸収能を測定したところ,Ti4+およびCe3+含有量の増加とともにUV吸収能が増加することがわかった。Ti/(Ti+Ce+Ca)=0.03,Ce/(Ti+Ce+Ca)=0.03,Ca/(Ti+Ce+Ca)=0.94の条件で得られたTi3Ce3固溶体粒子を,夏物衣料に多く用いられる綿布に担持したところ,加工布のUV遮蔽能(UVカット性)は格段に向上し,本研究で合成した固溶体粒子が布のUVカット加工に有効な無機物質であり,本研究により実現可能な布のUV加工法が開発できたと考える。本研究の成果は,COVID-19で1年延期された国際学会The 2021 International Chemical Congress of Pacific Basin Societies (Pacifichem)でZOOM発表した。また,PHOSPHORUS LETTERの解説中で報告し,日本家政学会第73回大会でZOOM発表を行った。 染色法では,青森県の特産品であるふじりんご果皮から抽出した色素液と,媒染剤として6種類の金属を用いて,綿布および絹布の染色を行った。染色前後の布のUVカット性を比較したところ,染色により布のUVカット性は格段に向上し,本染色法が審美性と機能性を兼ね備えた布のUVカット加工法であることが明らかになった。この成果は日本繊維製品消費科学会2021年年次大会・研究発表会で報告した。
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Research Products
(8 results)