2019 Fiscal Year Research-status Report
Lifelong family budget and life history of workers' households – From the view point of household records for 50 years since the high economic growth period
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18K02216
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| Research Institution | Utsunomiya Junior College |
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Principal Investigator |
中川 英子 宇都宮短期大学, 人間福祉学科, 教授(移行) (70352573)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重川 純子 埼玉大学, 教育学部, 教授 (80302503)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 長期家計簿 / 家計 / 生活設計 / 高度経済成長期 / 資産 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、一勤労世帯Ａ家の50年間にわたる家計資料から、①高度成長期に創設した一勤労者世帯が辿った生活史を明らかにすること、②今日的な生活設計研究に資する内容を明らかにすることである。
２年目（本年度）は、昭和42年～平成11年度の家族創設から世帯主の定年退職までの約30年間の収支、資産形成の推移を中心に分析を行った。
Ａ家夫妻は大きな不安なく老後を迎えている。この背景には、資産０から出発したＡ家が老後期までに資産（居住用資産（居住用資産（土地400平米家屋180平米）、収入用資産（マンション２部屋））を保有できたことがある。本世帯の夫の収入が家計調査の世帯主収入に比べると約1.5倍高かったことに加え、専業主婦であった妻が大学・大学院を修了し、夫の定年退職後（第一次）に、常勤職に就き、この間の世帯収入額の41.5％分の貢献をしていることがある。この他、次のような妻の家計管理の方法にあったことが明らかになった。（１）住宅ローン返済に有利な経済情勢（実質世帯収入額2.5倍に増加等）や低金利（金利0.88％等）の時期に資産購入を決定したこと、（２）３人の子どもの高等教育費として、定期預金に一人300万円ずつ早い段階から計画的に貯蓄していたこと、（３）総合口座を活用した家計管理の方法（過去の実績に基づき費目別の月々の必要予算を設定し、予算額を上回った分は、半年毎に預金した定期預金により清算）をとることにより、この間の平均消費性向を平均的な勤労者世帯よりも5ポイント程度低く抑えていたなどである。
なお、本年度の成果を2020年8月に予定されていた国際会議で報告予定であったが、延期になったため対応策を検討中である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究２年目の本年度の研究計画は、（１）先行研究の蒐集・整理および生涯家計の把握と（２）家計資料（平成元年～平成30年）のデータ整理およびデータ入力・集計であった。
（１）については、ほぼ完了したが、（２）の家計資料のデータ入力・集計のうち、収入については、平成28年まで入力したが、支出については、平成11年までとなり、平成30年までの19年間のデータ入力・集計が未入力となってしまった。
以上のように、家計資料（平成元年～平成30年）の膨大なデータ入力・集計作業に想定以上に手間取ったことが、当初の研究計画より“やや遅れている”理由である。
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| Strategy for Future Research Activity |
令和２年度は、（１）家計資料（平成元年～平成30年）のデータ入力・集計のうち、未入力だった平成30年までの19年間のデータ入力・集計を完成させる。また（２）Ａ家計が辿った時代（昭和42年～平成30年）と重なる時代の長期事例家計や生涯家計モデルと比較することで、高度成長期から平成期にあった一事例家計、Ａ家の家計変動や生活史の特色、生活設計のあり方などについて、より分析・考察を深め、成果のとりまとめを行う。
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| Causes of Carryover |
前年度未使用額（26,104円）を引き継いだ形で本年度も未使用額（21,386円）が生じた。本未使用額は、来年度の物品費等で使用することにしている。
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