2020 Fiscal Year Research-status Report
移動型遊び場(モバイル・プレイ)による子どもの外遊びの推進と都市公園の利活用
Project/Area Number |
18K02232
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
梶木 典子 神戸女子大学, 家政学部, 教授 (00368490)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 移動型遊び場 / モバイルプレイ / 冒険遊び場 / 遊び / 子ども / 都市公園 / プレイワーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、新型コロナウィルス感染拡大のため、ドイツのプレイバス協会の来日が見送られた。当初は、ドイツの専門家らと共に、日本の冒険遊び場づくり活動を実施している団体を訪問し、意見交換を行うことを計画していたが、国内の移動も自粛することが求められたため、研究を1年延長することとした。 本年度は、本研究内容に一部重なる内容として、新型コロナウィルス感染拡大による冒険遊び場づくり活動の実態について調査を行った。 具体的には、新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた段階から緊急事態宣言発令、そして解除の各段階において、関西の冒険遊び場づくり活動団体の活動実態(休止・再開)とその判断基準等について情報収集し、 新型コロナウイルス感染拡大における、 子どもたちの遊びの様子や冒険遊び場の環境整備、運営方法等の変化について明らかにすることを目的として実施した。関西を中心に協力を得られた 8か所の冒険遊び場を対象にヒアリング調査を行った。 調査の結果、判断基準については、行政からの指示や学校の休校要請を基準としているところが多かったが、その団体が行政とどのような関わりをもっているか、その冒険遊び場にどのようなニーズを持った子どもやその親が来ているかによっても判断が異なっていた。また、この判断をするにあたって、各団体単独で判断していたことがわかった。再開後、子どもたちの様子に大きな変化は見られなかったが、現場では、感染症対策として、「アルコール消毒」や「マスクの着用」「参加者名簿の記入」や「屋内での遊びの制限」など遊び環境の変化は確認できた。 都市公園における移動型遊び場の実践として、神戸市の東遊園地において「Play Wagonがやってくる!」という遊び場を開催した。遊びの素材の用意と遊びを支援する大学生の存在により、都市部の公園の利活用法として広く展開が期待されることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は、新型コロナウィルス感染拡大のため海外からの渡航が不可能となり、予定していたドイツの移動型遊び場の国際連盟の来日が見送られた。 移動型遊び場の先導的な事例として位置づけられるドイツのプレイバス連盟の専門家たちと日本の活動団体を訪問することにより、日本における今後の移動型遊び場の展開に有用な知見が得られると考えられるため、調査実施を延期することとなった。 2020年度は、日本の冒険遊び場の活動実態を調査することにより、移動型遊び場の現状を確認した。また、都市公園における手軽な移動型遊び場の実践として「プレイワゴン」の取組を行った。新型コロナウィルスの感染が終息した時点で、改めて調査を開始できるように準備を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度も、新型コロナウィルスの感染終息が未知のため、ドイツの専門家が来日することは難しいと考えられる。そこで、今後は研究計画を変更し、2020年度の全国の冒険遊び場づくり活動実態調査に基づき、移動型遊び場(プレーカー事業)を実施している団体を10団体程度抽出し、それらの団体に対してヒアリング調査(対面・オンライン)を実施し、移動型遊び場実施の経緯、実施状況、課題等について明らかにすることとする。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大のため、海外からの渡航が制限され、予定していたドイツのプレイバス連盟の専門家が訪日することができず、また同様に国内の移動も制限されたため、各地の移動型遊び場の現場を訪問することができなかったため。
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Research Products
(2 results)