2023 Fiscal Year Annual Research Report
Promotion of Children's Outdoor Play and Utilization of Public Parks by Mobile Play(Play Car)
Project/Area Number |
18K02232
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
梶木 典子 神戸女子大学, 家政学部, 教授 (00368490)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 移動型遊び場 / 冒険遊び場 / プレーカー / モバイルプレイ / 遊び / 子ども / ドイツプレイバス協会 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、2018年度にスタートした研究成果をまとめる最終年度となった。 11月にドイツからプレーカーの専門家7名を招いて実施した「冒険遊び場づくり国際フォーラム」では、「プレーカーが生み出す子どもの居場所」をテーマとして、日独の子どもの遊びに関わる専門家が「遊び」と「居場所」、子ども施策への関わり方について議論することができた。 ドイツから2名、日本から2名の登壇者を招聘し、それぞれの発表の後に、本研究の代表者のコーディネートによりクロストークを行った。ドイツのプレイバス協会の活動は歴史もあり、ドイツ全土に広がる活動として、日本の活動者にとっては非常に参考になる取り組みである。特に、ドイツにおける専門家の研修制度や雇用制度、プレーカー活動の多様性、国の政策への関わりなど、移動型遊び場が緒に就いたところである日本には参考にできることも多い。本研究による国際フォーラムの実現によりドイツの専門家から日本のプレーリーダーや運営者が直にその話を聞くことができたこと、彼らの遊び観や子ども観など活動を支える本質を知ることができたのは大きな成果であったといえる。 日本におけるプレーカーを活用した遊び場づくりは、本研究をスタートした2018年度に比べると、ドイツの事例を日本で報告をしてきたこと、本研究の実態調査の結果について冊子を発行したこと、こども家庭庁の発足等による社会状況の変化により、活動数が少しずつ増加し、広がりを見せ始めている。しかし、移動型の遊び場づくりは、拠点型の遊び場づくりよりもプレーリーダーの力量の高さが求められることが明かになったため、プレーリーダーの養成や資金の調達は大きな課題であることがわかった。
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