2021 Fiscal Year Annual Research Report
A study on clothing life and family from the perspective of life time and space
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18K02247
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Research Institution | Tokyo Kasei Gakuin University |
Principal Investigator |
山村 明子 東京家政学院大学, 現代生活学部, 教授 (60279958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 知子 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (80623610)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 主婦 / ふだん着 / 家庭生活 / 生活様式 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度にあたり、これまでの研究で着手できていなかった『風俗画報』(東陽堂:明治22年2月~大正5年3月)を通覧し、婦人の服飾と関連すると思われる生活様式に関する記事の抽出を行った。当該資料により、研究資料として扱ってきた『婦人世界』『婦人画報』『主婦之友』『婦人グラフ』とは異なる、社会の動向や一般的な視点に関する補強ができたと考える。 2021年4月には国際服飾学会大会にてポスター発表(論題「近代の着物と生活様式 ―主婦の日常着―」)を行った。この発表は前年度8月に当学会が主催する国際服飾学術会議(韓国及び台湾の学会による共同開催)にて発表を予定していたものだが、前年度は新型コロナウィルス感染予防の観点から、会議開催が延期されたため、未発表となっていたものである。約1年後となったが、資料検討のための時間として有意義であった。発表内容はさらに検討を重ね、現在『国際服飾学会誌』に「『婦人画報』にみる主婦のふだん着と生活様式」という論題で投稿中である。最終年度内での公表とならなかったことは惜しまれるが、2022年度中に学会誌発表を目指している。明治から大正期の女性の衣生活を検証した結果、拡大する主婦の行動半径に応じて、外出着もまたふだん着と分類されていたことを確認した。婦人の公的な場への参加が奨励された明治以降、外出は私的な営みとしても日常的なものともなった。そのような婦人の行動の後推しをしているのは、交通機関の整備や、学校教育であった。服飾文化と生活様式との関わりを考える一つの手がかりを得たといえよう。
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Research Products
(1 results)