2022 Fiscal Year Annual Research Report
The Historical and Case Study Research on the Management Discretion of Education that Contributes to the Reform of Teachers' Working Styles
Project/Area Number |
18K02275
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
平井 貴美代 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (50325396)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 「働き方」改革 / 日本型雇用 / 日本型学校教育 / 教育の特殊性 |
Outline of Annual Research Achievements |
年度当初に提示した推進方策としては、1970年代の給特法制定と学習指導要領改訂(基準性の強化や必修クラブの導入など)との関連を探ることと、日本の課外活動の起源の一つである、戦後占領下にアメリカから導入された新しい生徒指導概念と方法と、その後の制度変化の分析を通じて「日本型学校教育」と「働き方」の起源をたどる、2つのアプローチを考えていた。しかし、2つのアプローチの同時進行は難しく、結局は後者のアプローチについて、学会での口頭発表を行なうことができたところまでで本研究課題をいったんは終了することとした。前者のアプローチについては、今後の課題としたい。 後者のアプローチについては、研究途中で新たに課題として認識するようになり、1970年代に至る前史に、今につながる問題の芽をみつけることができるという見通しのもとで研究を進めてきた経緯がある。教師の「働き方」とも密接な関連が指摘されている日本の課外活動の特色や指導体制は、実は戦後占領下にアメリカから導入された新しい生徒指導概念と方法がその起源の一つとなっている。口頭発表では、米国から移入したシステムの導入時において、早くも日本独特のパターンが生ずる萌芽が複数存在しており、とりわけ日本の生活指導研究を主導することになる宮坂哲文の受容の在り方を深く理解する必要性を指摘することが出来た。宮坂と生活指導分野に見られる「日本化」(ローカル化)のプロセスについては、本研究の終了後も、引き続き研究を深めていきたい。
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Research Products
(1 results)