2019 Fiscal Year Research-status Report
在宅医療・介護ケアにおける管理栄養士・栄養士教育について
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18K02286
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Research Institution | Wayo Women's University |
Principal Investigator |
松井 幾子 和洋女子大学, 家政学部, 准教授 (80353209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 靜 明和学園短期大学, 生活学科, 教授 (40622238)
山下 三香子 鹿児島県立短期大学, その他部局等【文学科(日本語日本文学専攻、英語英文学専攻),生活科学科(食物栄養専攻、生活科学専攻),商経学科(経済専攻、経営情報専攻),第二部商経学科】, 准教授 (10585441)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 在宅栄養管理 / 管理栄養士 / 低栄養 / 訪問栄養食事指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年までに調査した「在宅医療・介護における口腔ケアに注目した調査」については、2018年度国内学会で発表したものをさらに深めていたため、2019年8月タイで開催された国際学会で発表(研究発表)し、多くの有意義な意見や助言を得た。 また、COVID-19感染拡大による外出自粛期間中には、文献研究を深めると同時に、量的調査実施前に浮上した在宅栄養管理に深く関わる職種(看護職と介護職)の養成コースにおけるカリキュラム内容の分析と教科書分析を急遽実施することにし、1-2月中に分析を終了させた。まとめた概要は、3月末締め切りの国際学会に演題登録したが、その後、世界中の感染拡大により、国際学会の開催日が2020年8月から2021年3月に延期され、採択待ち状態である。 一方、研究目的①・②の在宅医療・介護で必要な栄養管理業務の内容および管理栄養士・栄養士に必要な知識・技術・能力を明確にするための量的調査については、2020年1月までに回収した分を現在分析中である。考察を深めるため予定していた分担者との会議が外出自粛により頓挫、さらに、昨年度末である1~3月に予定していた聞き取り面接方法による質的調査が不可能になったため、成果が得られずじまいである。今年度は、量的調査の結果分析と考察を8月前に分担者と終了させ、8-9月の夏季休暇中には質的調査を終了し、2020年末までには、分担者との分析を終了させ、2021年3月の国際学会開催時には、より説得力のあるものになると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度中に終了予定であった在宅訪問治療実施機関への量的調査が、2020年3月未完了である。外出自粛中であるため、聞き取り面接法を用いた質的調査については、期限未定で延期せざるを得ない状況になった。回収が終了した部分の量的調査結果は随時分析作業を行っている。同時に外出自粛状況下でも研究活動継続が可能な方法として、文献研究をさらに深めた。文献研究の結果については、研究代表者・分担者間で、ネット会議を実施し討議を繰り返した。さらに、個々の時間に可能な調査として、在宅栄養管理に直接携わっていると考えら専門職養成コースのカリキュラム及び教科書の分析を実施した。管理栄養士・栄養士以外で、在宅栄養管理に深く関わる専門職として、2019年度は、看護職及び介護職に特出し、養成コースのカリキュラム・教科書を集し、個別に分析した。2020年3月上旬、分担者2名と代表者の結果のまとめ作業が終了したため、2020年8月開催予定の国際学会へ演題登録を済ませることができた。採択通知は6月であったが、学会開催自体が2021年3月に延期されたため、採択通知の時期も未定である。また、文献研究やカリキュラム分析から得た結果から、新たに調査対象者としてケアマネージャーが浮上したため、調査計画に組み入れ、さらに深めたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
想定外のCOVID-19感染拡大により、世界中が外出自粛に追いやられ、申請時に記載した2019年度授業期間終了後に実施予定だった量的調査結果後の聞き取り面接法を用いた質的調査はほぼ不可能となった。しかし、研究分担者の一人が居住する感染者数の少ない鹿児島県では、十分な注意を図りつつ、小規模ながら実施している。また、訪問看護および訪問介護を主に担当している看護師・介護士の栄養学的知識を知るため、看護師・介護士教育のカリキュラム分析及び教科書分析について、2020年2月までの終了部分については、2020年8月開催予定の国際学会(APACPH2020 in Indnasiaから2021年3月同国で延期開催予定)への演題登録を終えた。今後は、調査票調査の分析を終えること、さらにここまでの調査で浮上した新たなキーパーソンであるケア・マネージャーと栄養ケアステーションの運営方法について、明らかにする必要性があると考えられるため、再度調査することを検討している。さらに、看護職・介護職養成コースのカリキュラム・教科書分析から明らかになった部分については、具体的な改善策を検討中である。
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Causes of Carryover |
世界中が、想定外の感染症拡大により、外出を規制されたため、教育研究者にとって貴重な研究可能期間である年度末に、調査のための外出が困難になり、旅費計上分が使用できなくなった。また、分析に必要な人材養成が不可能になったため、人件費予算の執行が不可能になり、残となった。外出可能になり次第、調査地域に出向き面接調査を実施する。また、3密を避けた状態での分析における雇用を確保する。
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