2019 Fiscal Year Research-status Report
自然科学的人間観と人間形成論の関係に関する理論的・思想史的研究
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18K02292
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
今井 康雄 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (50168499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真壁 宏幹 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (90229328)
山名 淳 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (80240050)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 自然主義 / 進化論 / 宗教 / 教育哲学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は研究代表者の今井が4月~9月までの期間、フンボルト財団の援助をも受けてベルリン自由大学に研究員として滞在し、その機会を利用してドイツの研究者との研究交流を活発化することができた。その成果は、2020年1月22日~24日にベルリン自由大学で開催されたシンポジウム"Religion als Perfektion -- Fragment und Vollendung in den Religionen"における今井の発表"Perfektion durch Evolution? -- Zu den paedagogischen Konsequenzen der Evolutionstheorie"として報告した。なお、同シンポジウムは20年度中には雑誌Paragranaの特集として刊行される予定であり、この特集号には共同研究者の眞壁も"Bildung und Mahayana-Buddhismus. Eine Fallstudie ueber ihr Verhaeltnis vor dem zweiten Weltkrieg in Japan"と題する論考を寄稿する予定である。本共同研究の成果を国際的に発信する場となることを期待している。 研究成果としてはこの他、今井が一昨年度から『思想』誌に連載している論考「世界への導入としての教育――反自然主義の教育思想・序説」の第3回・第4回が2019年8月号、2020年1月号にそれぞれ掲載された。また、眞壁の単著『ヴァイマル文化の芸術と教育――バウハウス・シンボル生成・陶冶』が2020年2月に出版された。なお、今井の『思想』誌連載の後篇(第5回・第6回分)の原稿はすでに完成して出版社に渡されており、今年度中には掲載されて完結する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今井のドイツ滞在中に現地で小規模のシンポジウムを開催するという当初計画は実現することができなかったものの、20年1月にベルリンで開催されたシンポジウムとその刊行計画に今井・眞壁が加わることで、研究成果の国際発信という目論見はほぼ達成することができた。また、今井のドイツ滞在によってドイツでの現地調査を推進することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は研究をおおむね順調に推進することができたが、最終段階で生じたコロナウィルス問題によって、3月初旬に計画していたゲストを招いての研究会を中止せざるを得なかった。今年度も対面での研究会の開催は困難な状態であり、遠隔での開催を計画している。 当初計画にあった海外研究協力者を招いての国際シンポの開催は困難と予想され、本科研の1年間後ろ倒しの可能性も含めて、共同研究の実を上げられる実施計画を模索していきたい。
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Causes of Carryover |
3月に予定していたゲストスピーカーを招いての研究会をコロナウィルスの影響によって中止せざるをえなかったため。この研究会は、同じゲストスピーカーで2020年度中に遠隔で行う予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Book] 弁証法の美学2019
Author(s)
リット(小笠原道雄・山名淳訳)
Total Pages
104
Publisher
東信堂
ISBN
9784798915890