2021 Fiscal Year Research-status Report
青少年向けメンタリング・プログラムの基礎理論と政策的妥当性の検証
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18K02294
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
渡邊 かよ子 愛知淑徳大学, 文学部, 教授 (90220871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 直登 愛知淑徳大学, グローバル・コミュニケーション学部, 教授 (90175109) [Withdrawn]
今井 裕紀 新潟国際情報大学, 経営情報学部, 講師 (20866529) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | メンタリング / 青少年 / 倫理規範 / コロナ禍 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はコロナ禍の下、インタビュー調査等の研究活動の制限に加え、研究代表者の入院を含む健康問題と闘病のため、十分な成果を上げることができなかった。 今年度は、既に実施した計量分析のデータの整理と再分析を行いつつ、上記の状況にあって可能なドキュメント・リサーチとして、以下の二つの論文を執筆した。①渡辺かよ子「米国のコロナ禍における青少年向けメンタリング運動の展開」『日本生涯教育学会論集』42、2021年度。②渡辺かよ子「青少年向けメンタリング・プログラムにおける倫理規範の検討」『愛知淑徳大学論集―教育学研究科篇』12号、2022年。 前者は米国の青少年向けメンタリング運動がコロナ禍の下にあってどのような進化を遂げているのか、MENTOR(National Mentoring Partnership)がWeb上で公開している調査資料を分析した。コロナ禍にあって、米国の青少年向けメンタリング運動は資金問題等の課題に直面しながらも、電話や電子メールを駆使して個々の青少年のニーズに応じた支援を展開していることが判明した。 後者では青少年向けメンタリング・プログラムに参加するメンターの倫理規範について、その提唱の経緯と内容分析を行った。メンタリング・プログラムはプログラムからの離脱がもたらす相手へのネガティブな影響をできるかぎり阻止するための様々な工夫がなされている。そうしたプログラムの運営上の工夫と共に、個々のメンターの行動に求められる究極的な重要事項が行動規範である。本稿では特にMENTOR(National Mentoring Partnership)が提起してきたメンター向け倫理規範、ならびにRhodes等がアメリカ心理学会が心理学者に提示している倫理規範のメンターへの適用について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍にあって、メンタリング・プログラムの参加者や事務局担当者へのインタビュー等の調査研究が実施できなかった。 また研究代表者の入院を含む闘病のために、十分な研究活動を行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたる2022年度は、コロナ禍も比較的落ち着くものと思われ、また研究代表者の病状も夏には改善し、秋の完全復帰が期待される。秋には広島市の青少年向けメンタリング・プログラムの報告書の分析とメンターへのインタビューを実施し、同プログラムに関するプログラム評価の定性的分析を行い、これまで実施してきた定量的分析と合わせて、青少年向けメンタリング・プログラムの政策的妥当性を検証したい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のもと、出席を予定していた学会や研究会がオンライン開催となり、また資料調査やインタビュー調査ができなかった。コロナ禍が落ち着く次年度に前年度使用できなかった予算を用いて資料調査やインタビュー調査を実施したい。
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Research Products
(2 results)