2023 Fiscal Year Research-status Report
J.デューイの科学の教育過程に関する心理学的・社会学的研究
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18K02303
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
梶原 郁郎 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (30390016)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | デューイ / 科学 / 教育過程 / 知識の転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の課題は、児童生徒が科学の知識を理解・活用する認識形成過程に焦点を当てて、J.デューイの科学の教育過程を心理的・社会的両側面において明らかにすることである。この課題に次の四つの視点から取り組む。(Ⅰ)デューイの科学の教育課程を教育過程(知識の獲得・活用を保障する教授学習過程)としてどうように分析するか、(Ⅱ)同過程を支える教師の教育内容研究はどのような過程を採るのか、(Ⅲ)同過程のどの局面に、デューイが提示する民主主義社会の成員の資質形成を読み取りうるのか、(Ⅳ)同過程を、デューイが批判しているロックの教育学説ではどのような点で保障できないのか。以上の作業を通して本研究は、デューイの科学の教育過程の心理的・社会的側面を描き出して、デューイ研究が教育過程研究として進められていない現状を打開して、新たな知見を提供する。 本研究6年目(2023年度)において上記視点Ⅰの下、次の成果を収めた(2024年7月公刊予定)。知識の社会的意味に着目するJ.デューイの転移論に依拠してJ.S.ブルーナーの転移論を再考する作業を通して、両論の共通点と相違点を明らかにして、文化的背景を組み入れて教科の構造をどのように学習するのかという『教育という文化』(Bruner, 1996)の課題に、デューイの転移論の側から知見を与えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の課題は、児童生徒が科学の知識を理解・活用する認識形成過程に焦点を当てて、J.デューイの科学の教育過程を心理的・社会的両側面において明らかにすることである。この課題に、「研究実績の概要」の欄に記した四つの視点から取り組んできた。本研究6年目(2023年度)までにおいて上述の視点(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)からの研究成果を収めてきている。
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Strategy for Future Research Activity |
延長申請が許可された2024年度では上述の視点(Ⅰ)(Ⅳ)からの研究をさらに掘り下げて,デューイにおける科学の認識形成の心理学的・社会学的特質を考察する。
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Causes of Carryover |
2021・2022・2023年度のコロナウィルスの影響に加えて、研究代表者は2023年度に体調を崩した(病気休暇2ヶ月)こともあり、出張による資料収集ができず次年度使用額が生じた。2024年度は体調を十分に回復させて、出張による資料収集にも努めて、本研究を進める。
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