2022 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical study on inter-community cross-border and collaborative relationship building for for improvement of regional governance
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18K02313
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Research Institution | Sendai Shirayuri Women's College |
Principal Investigator |
槇石 多希子 仙台白百合女子大学, 人間学部, 名誉教授 (80209402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣森 直子 大阪信愛学院大学, その他部局等, 准教授 (40315536) [Withdrawn]
松本 大 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (50550175) [Withdrawn]
中嶋 みどり 仙台白百合女子大学, 人間学部, 准教授 (10412339)
高橋 満 東北大学, 教育学研究科, 名誉教授 (70171527)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 専門職 / 越境 / コミュニティ / ジェンダー / 社会教育 / 芸術文化活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
地域づくりは政府の政策的課題としても重要な位置を占めている。地域社会の再生はまさに危機的状況にある。 本研究の目的は、第1に、地域の共同性の契機として芸術文化活動を手段として位置づけ、多世代の共創関係をつくるなかで、住民の地域への愛着や意識や意欲を高めること、地域の課題解決に参画する意志を育み、これを支える組織、組織のネットワーク、持続可能な自治システムを開発すること、第2に、学びのプロセスと意義を明らかにするための評価手法を開発することにある。とくに評価については、2つの方法を試論的に採用する。1)ワークショップに参加することがどのような学びの意義をもつのかを脳活動の測定という方法を適用する。2)これまでに開発してきた地域づくりの計画・評価ツールの改善を図る。これらの改善された実践手法と評価手法の循環により地域のウェルビーイングを高める手法の開発を目指す挑戦的な実践的な研究である。第3に、社会教育施設として芸術文化活動の実践的な空間である美術館の持つ教育的な役割に注目して、社会教育学的な視点のみならず、心理学や脳科学の知見や実験的なアプローチを取り込んだ研究を試みた。 2022年度は、地域に開かれた県立美術館における学習機会としての特質や、学習者である来館者が美術館経験を通して何を、どのように学んでいるのかというプロセスを、社会学的なアンケート調査と脳血流の測定器具による脳活動の変化をみるという実験的なアプローチの2つの方法による実証的な研究を計画した。しかしながら、コロナ下での美術館の調査・実験は不可ということで3つの大学において学生を対象とした調査・実験を実施した。被験者のジェンダーや年代にも留意しつつ、その結果を「絵画鑑賞の教育的意義の解明と学習支援法の開発に関する研究ー脳科学と解釈学的方法の統合による分析の試み」としてまとめた(共同研究者髙橋満共著)。
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