2019 Fiscal Year Research-status Report
デンマークの若者支援に見る生涯学習実践と行政および非営利セクターの協働構造の解明
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18K02317
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
坂口 緑 明治学院大学, 社会学部, 教授 (10339575)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 生涯学習実践 / デンマーク / 通学制国民高等学校 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、デンマークの生涯学習実践に関し、若者の自立支援を実施する行政とNPOとの協働の仕組みを明らかにするために、調査を進めた。2019年度はデンマークの近代思想に関する歴史的研究について重点的に進めた。具体的には、第一に、デンマーク近代思想を代表するグルントヴィに関するシンポジウムを翻訳家のエドワード・ブロードブリッジ氏を招いて開催した。第二に、デンマークの社会教育に関心をもつ4名の研究者と「デンマーク教育研究会」を継続して開催し、秋田での会合を含めて2回の会合を持った。デンマーク教育研究会では、現在、デンマークの教育に関する共著本の執筆を進めており、2020年度に刊行予定である。第三に、日本の生涯学習政策をヨーロッパにおける政策の観点から捉え直す発表を、2019年度東京で開催された世界教育学会(WERA)にて報告した。第四に、若者の自立支援を実施する行政とNPOとの協働に関連して、福岡および京都において調査と資料収集を行った。第五に、コペンハーゲン大学のアナス・ホルム教授の本を翻訳するプロジェクトを継続して実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルスの感染拡大のため、2020年2月から3月の予定をすべてキャンセルした。若者支援に関する行政とNPOの協働に関する高知への出張、フィンランドで開催される予定だった北欧教育学会への参加が含まれる。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、専門家に対するデンマークでのヒアリング調査を実現させ、北欧教育学会への参加も実現させたい。継続して、国内でデンマークの社会教育に関する出版(翻訳および入門書)の企画を進める。
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Causes of Carryover |
2020年2月から3月に予定していた出張をキャンセルしたため、旅費の一部が当初の予定よりもかからなかったため次年度使用額が生じた。
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