2020 Fiscal Year Research-status Report
シンガポールにおけるアクティブ・ラーニングの評価・改善システムに関する実証的研究
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18K02392
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Research Institution | Yamanashi Prefectural University |
Principal Investigator |
池田 充裕 山梨県立大学, 人間福祉学部, 教授 (40342026)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | シンガポール / アクティブ・ラーニング / 社会的・情動的コンピテンシー / 社会性と情動の学習 / PAL / Competency |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年3月に予定していた第3回目の現地調査については、新型コロナウィルスの感染拡大により取り止めとなり、2020年度は海外渡航自体ができない状況が続いた。このため、2020年度はこれまでの調査結果を用いながら、下記の執筆活動等を精力的に行った。 1.執筆活動 ・大塚豊監修『アジア教育情報シリーズ 2巻 東南アジア編』(一藝社、2021.3発行)にて、「シンガポール-成績評価から、人間性評価への舵を切る教育改革」(61-76頁)の章を担当…本科研費研究のテーマである同国のアクティブ・ラーニング・プログラムの現状、カリキュラムや評価方法の改革の状況に関して、これまでの現地調査で撮影した写真も用いて詳述した。 ・「『学力世界一』シンガポールの教育は何が凄いか-TIMSS「勉強は楽しい」割合に日本の課題あり-」(東洋経済education×ICT、2021.1WEB公開)…「アクティブ・ラーニング」を必修科目とし、子どもの学習への意欲や肯定的感情、探究心を高めて協同的な学びを展開する状況を紹介した。 2.研修会等での成果の公開…山梨県立大学で開催した教員免許更新講習・必修講座・必修領域において、「日本の教育政策と海外の教育動向」をテーマに、日本とシンガポールのアクティブ・ラーニングの捉え方や実践方法の違いについて講演を行った。 3.学科発表準備…2021年6月26日開催予定の第57回日本比較教育学会大会シンポジウム「新時代の子どもの学びの在り方を国際的に考える-求められる資質能力と学習のアプローチをめぐって-」においてシンポジストに指名された。ここまでの本科研での調査結果も踏まえて、シンガポールにおいて「アクティブ・ラーニング」で期待される資質能力の育成と新しい学習観の具体像を発表するために準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1.第3回現地調査の中止…当初の研究計画に従い、2019年3月と8月に現地調査を実施し、研究パートナー校でPALの授業実践を観察して、各種の情報や資料を得ることができた。しかし、2020年3月に予定していた3回目の現地調査は、新型コロナウィルスの感染拡大を受けて中止せざるをえなくなり、その後、2020年度期間中は海外への渡航自体が不可能となった。このため、PALに関してどのようなPDCA(評価・改善サイクル)が行われたのか、現地で情報を得ることができなかった。 2.学会発表の中止…2019年6月に日本比較教育学会第55回大会において中間発表を行った。当初の予定では3回目の現地調査の結果を踏まえて、2020年6月に最終発表を行う予定であったが調査ができなくなったことから、発表も見送らざるを得なくなった。 3.研究成果の一部公開…これまでの2回の現地調査の結果を踏まえて、執筆活動や各種講演会では、シンガポールのアクティブ・ラーニング・プログラムの実践に関する情報提供を鋭意行った。
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Strategy for Future Research Activity |
1.第3回現地調査の準備…2021年中にワクチン接種が行われることを期待し、2022年2月を目途に第3回目の現地調査を実施する予定である。その際は、「専門職学習コミュニティ(Professional Learning Community: PCL)等学校組織における、学校をベースとしたカリキュラム開発や指導計画の立案に関する具体的な情報を得て、特徴や課題点を検証したい。 2.研究成果報告書の作成…次回の学会発表に向けて、最終年度に研究成果報告書を作成・刊行して、発表会場にて配布を行い、関係研究者と情報・意見交換を深めたい。 3.学会発表による成果報告…2022年度の日本比較教育学会において本研究の調査結果等に関する最終報告を行う予定である。
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Causes of Carryover |
●次年度使用額が生じた理由 ・2020年度は前年度に実施できなかった3回目の現地調査を行う予定であったが、新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受けて、海外渡航自体を断念せざるを得ず、航空費や宿泊費に相当する金額が余剰となってしまった。また、2020年度に発行を予定していた最終報告書も発刊できず、印刷費も未使用となった。 ●使用計画 ・新型コロナウィルスの感染拡大の終息とワクチン接種を期待し、3回目の現地調査を実施するとともに、研究成果に関する最終報告書を作成し刊行する。
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Research Products
(1 results)
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[Book] アジア教育情報シリーズ2巻 東南アジア編2021
Author(s)
大塚豊, 牧貴愛, 服部美奈, アユ・アズハリヤ, 鴨川明子, 池田充裕, 関口洋平, 市川誠, 羽谷沙織, 乾美紀, メイ トゥ チョウ
Total Pages
162
Publisher
一藝社
ISBN
978-4-86359-228-5