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2018 Fiscal Year Research-status Report

An empirical study on educational privatization and child poverty

Research Project

Project/Area Number 18K02425
Research InstitutionJapan Women's University

Principal Investigator

山下 絢  日本女子大学, 人間社会学部, 准教授 (80614205)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords市場原理 / 学校選択制 / チャータースクール / 子どもの貧困
Outline of Annual Research Achievements

本年度は,主として下記の3点に取り組んだ。第1は,2017年度までに,米国ニューヨーク市のチャータースクール(Charter School:公設民営学校)をめぐる実態と課題の検討および研究動向を整理・検討していたものを,日本教育政策学会が刊行している『日本教育政策学会年報』において発表した。第2は,子どもの貧困問題を考える上で,学校教育を通じて形成された人的資本が将来的にどのように個人の賃金(年収)へ転換されているのかの論点があるが,その論点について検討を行った。具体的には,経済協力開発機構(OECD)が実施しているProgramme for the International Assessment of Adult Competencies (PIACC)を用いて検討した。その途中経過は米国のAmerican Educational Research Association (AERA)および日本学校改善学会において,口頭発表を行い,分析を発展させるためのフィードバックを得た。第3は,子どもの貧困問題は,いじめ問題とリンクしている場合があり,そのことの対策を検討するために,過去に行った筆者が行ったアンケート調査を用いて,現状としていじめ問題に対してどのような対策が自治体においてなされているのか,その実態と課題について再度検討し,書籍所収論文として発表した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

第1は,2018年度は,2017年度までに口頭発表を行っていた論考を論文として刊行することを目標としていたが,その論文の刊行をすることが出来た。また2017年度に検討していた米国のチャータースクールをめぐる研究アプローチについては,さらに論考を進めることができた。第2は,日本における人的資本と賃金の関係を理論的,実証的に検討した研究経過を,国際学会および国内学会において口頭発表を行い,論文刊行に向けた有益なフィードバックを得た。第3は,子どもの貧困問題と関連が考えられる現代のいじめ問題について検討した論考を書籍所収論文として発表した。具体的には,いじめ問題の対策が各自治体でどのように行われているのかを検討した。第4は,次年度以降の分析に向けたデータ・セットの入手および変数作成の着手とデータ分析上の方法論について検討することが出来た。

Strategy for Future Research Activity

まずは,理論的検討して,市場原理に基づく教育改革ならびに子どもの貧困対策をめぐる理論的検討がどのように行われているのか,先行研究のレビューを通じて行う。次に,市場原理に基づく教育改革ならびに子どもの貧困対策をめぐる保護者の意識について,調査データに基づく分析を進める予定である。具体的には,公開されている単年度のデータ・セットではなく,複数年度のデータ・セットを用いて,市場原理に基づく教育改革に対する意識の変化がどのように起こり,またそうした意識の変化がどのような要因によって規定されているのか,その要因の析出を行う。また人々の意識の分析において,潜在クラス分析を用いたアプローチが用いられていることを踏まえて,その手法の長所と短所について検討する。これらの量的アプローチと同時に,インタビュー調査の実施に向けた準備も順次進めていく予定である。

Causes of Carryover

統計ソフトの購入を予定していたが,新しいversionのものが翌年度に発売される可能性もみられたため,次年度に購入時期をずらすこととした。

  • Research Products

    (4 results)

All 2019 2018

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 教育政策評価における経済学のアプローチ:米国のチャータースクールのインパクト評価を事例として2018

    • Author(s)
      山下絢
    • Journal Title

      日本教育政策学会年報

      Volume: 25 Pages: 45-59

  • [Presentation] 国際成人力調査(PIAAC)からみた人的資本と賃金の関係2019

    • Author(s)
      山下絢・室賀厚子・益山未奈子
    • Organizer
      日本学校改善学会
  • [Presentation] Unpacking the Link / Relationship Between Skills and Economic Success: Rethinking Human Capital2018

    • Author(s)
      Jun Yamashita, Atsuko Muroga, Minako Masuyama
    • Organizer
      American Educational Research Association(AERA)
    • Int'l Joint Research
  • [Book] 「学校における働き方改革」の先進事例と改革モデルの提案2019

    • Author(s)
      藤原文雄・編(山下絢ほか著)
    • Total Pages
      200
    • Publisher
      学事出版
    • ISBN
      978-4-7619-2513-0

URL: 

Published: 2019-12-27  

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