2022 Fiscal Year Research-status Report
A musical study on speech communication between infants and child carers and caregivers
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18K02436
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
石川 眞佐江 静岡大学, 教育学部, 准教授 (80436691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 康子 共立女子大学, 家政学部, 教授 (20458863)
市川 恵 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 講師(任期付) (70773307)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 乳幼児 / 音声コミュニケーション / 手遊び歌 / 模倣 / 獲得 / 養育者 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度においては、引き続き新型コロナウィルス感染継続のため、前年度に引き続き研究計画の変更を余儀なくされた。2021年度において、データ収集の方法と研究の主眼について方向修正を行い、ビデオ録画等によるデータ収集が比較的行いやすい、低年齢の幼児と養育者間の遊び歌の提示と模倣という点に絞ってデータ収集を行い、低年齢の幼児が既存の歌遊びをどのように獲得していくのかについて中心にデータ収集を進めた。 2022年度においては、その収集データの分析を行い、主として1歳~2歳児における手遊び歌の獲得の過程についての解析を進めた。 その結果、1-2歳児の手遊び歌の獲得においては、現在のところ、以下の点が明らかとなりつつある。一点目に、2歳児の遊び歌の獲得は歌唱が先行し、次いで身体運動が獲得される。二点目として、身体運動の獲得は遊び歌において「身体接触」部分から先行して獲得され、次いで「単純な要素」部分が獲得される。三点目として、注視について、遊び歌提示初期においてはモデル提示者の手元注視が多くみられるが、獲得後はモデル提示者の顔注視に移行する。自分自身の手元注視はほとんど行われない。 また、2022年度は手遊び歌の「クライマックス」部分に着目して分析を進めた。その結果、「クライマックス」部分をもつ手遊び歌に関しては、他の部分に比して「クライマックス」部分の獲得が先行して行われることが明らかとなった。また、モデル提示者がいる場合は身体運動は拍に遅延して行われることが多いが、モデル提示者が不在の場合、拍との同期は比較的正確に行われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルスの感染拡大のため、対面による音声コミュニケーションデータの収集に困難をきたしたため、予定していた数の音声コミュニケーションデータの獲得には至らなかったが、代替措置として乳幼児と養育者間の手遊び歌の提示と獲得について、ビデオ録画によるデータの提供を受け、ビデオデータの分析を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
ビデオ録画による幼児と養育者間の遊び歌モデル提示と模倣についての音声コミュニケーションデータの提供数がある程度妥当な数に達したため、データの収集については終了とし、入手した音声コミュニケーションデータの分析を進める。分析を通して、1‐2歳児の手遊び歌の獲得過程に焦点を絞り、研究を進めていく。また研究の最終年度として、成果をまとめ、発表に向けて研究を推進していく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染拡大のため、被験者宅に赴いて対面にてデータ収集をすることがかなわず、音声コミュニケーションデータ収集において計画の変更を余儀なくされた。予定していた被験者謝金および旅費については、次年度において研究の成果発表およびまとめに向かう際の指導助言謝金などに使用する。
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