2021 Fiscal Year Research-status Report
健康課題を抱える子供の支援において養護教諭が行う多職種連携の現状と課題
Project/Area Number |
18K02450
|
Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
青柳 千春 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (10710379)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金泉 志保美 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (60398526)
阿久澤 智恵子 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (70596428)
佐光 恵子 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (80331338) [Withdrawn]
町田 大輔 群馬大学, 共同教育学部, 准教授 (10622251)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 学齢期の子ども / チーム学校 / スクールカウンセラー / スクールソーシャルワーカー / 養護教諭 / 多職種連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、子どもが抱える健康課題解決へ向け、小・中学校へ勤務する養護教諭が校内職員や地域の専門家・専門機関とネットワークを構築し、家族支援も含めた子どもへの支援の協働・連携を具体化するためのプロセスを明らかにして、「小・中学校における多職種連携を促進する養護教諭のためのガイドライン」を作成することである。 令和元年度は子どもの健康課題への対応において、専門家及び地域の専門機関との連携・協働の窓口なった経験がある小・中学校の養護教諭14名へ半構造的面接法によるインタビューを実施した。その結果、養護教諭が校外の関係機関や専門職と連携をした事例は、慢性的な疾患を抱えながら学校生活を送る子ども、不登校、摂食障害等の心の問題を抱えている子ども、虐待や貧困など家庭環境の問題を抱えている子どもと多様であった。また、養護教諭は、事例や連携先により様々な工夫を行いながら協働を試み支援を行っていることが明らかとなった。 令和2年度は、健康課題を抱える子どもに対して、小・中学校と連携・協働をして支援した経験のあるスクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカー13名を対象に半構造的面接法によるインタビューを実施した。その結果、事例とのかかわりのきっかけは、いずれも学校からの要請によるものであった。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカが支援している子どもの抱える主な健康課題は、不登校、発達障害、情緒障がい、不安傾向、虐待と多様であり、その解決へ向けて校外の関係機関や専門職との連携が必要だと考えられるケースであった。 令和3年度は、これまでのインタビュー調査から明らかとなった内容をまとめ学会誌へ投稿するとともに、令和4年度の質問紙調査へ向けて質問紙の検討を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナウイルス感染症の流行に伴い予定していたインタビュー調査の継続が困難であった。 予定対象者数を確保しようとインタビュー期間を当初予定した期間より延長した。しかし、なかなかコロナウイルス感染症の流行は収束に向かわず、計画を変更せざる負えない状況が生じたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
インタビューを実施することが出来た養護教諭14名とスクールカウンセラー8名、スクールソーシャルワーカー5名の面接内容から作成した逐語録をもとに、学校と関係機関の連携・協働に当たり、養護教諭が窓口となる際の困難や課題及び工夫していることは何か、スクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカーが学校と連携・協働をする際に感じる課題やその解決へ向けて学校・養護教諭へ期待することについて内容分析を行った結果をまとめ、学会誌等で発信するとともに、その結果を生かして量的調査を実施する予定である。
|
Causes of Carryover |
研究計画では、第1段階で関東圏内公立小・中学校に勤務する管理職及び養護教諭を対象とした質問紙調査を予定していたが、第2段階で実施予定であったインタビュー調査を先に実施したため、質問紙調査にかかる支出を執行していないので、次年度使用額が生じている。 次年度は関東県内公立小・中学校に勤務する管理職及び養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーを対象とした質問紙調査を実施する予定である。
|