2021 Fiscal Year Research-status Report
Early CHildhood Education and Community Building to support development of children from famlies with linguistic diversity
Project/Area Number |
18K02460
|
Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
内田 千春 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (20460553)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 ひろみ 東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (50334462)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 多文化保育 / 子育て支援 / 地域ネットワーク / 保育者の専門性 / 日本語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、多様性を認め合う様々な文化に応答的な保育・教育を目指す必要がある。そのような教室の実現のため「異文化の体験と自己の文化をつなぐ橋渡しを 担う適切な指導」ができる教員・保育者養成にむけた理論・方法論の構築を目標に進めている。2021年度は以下の3つについて研究を進めた。 1.養成課程の実践研究についての研究を進め、シンポジウムへの参加や学会発表を行った。この研究に関しては、現在研究書へ一章を寄稿している。出版は2022年度以降の予定である。この研究は、養成課程に含めるべき内容だけではなく、養成教育を行う人材に求められる知識や技術、態度などを検討している点で特徴がある。 2.現職の研修に関わる研究については、モデル研修を考案しオンライン研修が可能であったK市とB市で試行実施した。参加者からのフィードバックを踏まえて、研修内容を改訂し提案すべき研修内容の枠組みの検証を進めている。研修参加前の多文化保育・教育に関する理解や実践の場の状況が様々であることから、カリキュラムとしての枠組みだけではなく、ニーズを分類してそのニーズに応じた研修内容を組み合わせられるようなモジュール型を検討している。これらの内容については、出版などの準備作業を進めている。 3.地域ネットワークの中での外国人子育て家庭への支援について、中部地域の集住及び散在地域である5つの自治体での現状調査を進めた。データ収集を終了し、中間報告を地域向けに実施したところである。情報弱者である外国人子育て家庭が、既存の支援システムへのアクセスが十分でない状況が明らかになってきた。他方で、母国・母文化ネットワークがある家庭は、SNS等の発展により地域を問わず情報にアクセスできる様子もうかがえた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の感染状況が周期的に悪化し、承諾されていた調査協力が繰り返し延期になったため、保育実践現場でのインタビュー調査、観察調査の進捗が全体的に遅れている。 また、研究成果を還元するためのシンポジウム等の開催が実施できていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
保育実践現場に関する調査は、インタビュー調査に重点を置きデータ分析を終了する。 研究成果を還元するための、学会発表や報告書・書籍の公表を行う。 次の研究段階への足掛かりをつくるため、保育現場に向けた研修資料、内容を出版すると共に、地域ネットワークを促進・研究するための組織を今後も維持できるように努めたい。
|
Causes of Carryover |
研究計画のうち、開発した養成教育及び現職研修プログラムを実施検討が実施できなかったため、その費用(資料作成、会場費、交通費、補助アルバイト費用等)を次年度に繰り越すことになった。
|
Research Products
(6 results)