2022 Fiscal Year Annual Research Report
Early CHildhood Education and Community Building to support development of children from famlies with linguistic diversity
Project/Area Number |
18K02460
|
Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
内田 千春 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (20460553)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 ひろみ 東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (50334462)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 多文化保育 / 外国につながる子ども / 外国人保護者の支援 / 保育者養成 / 公正性 / 多文化教師教育 / 地域ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
日本文化への適応援助が必要な外国籍の幼児・児童が増加し,平成29年3月告示の幼稚園教育要領総則に外国籍児童への対応が配慮事項として定められているものの,多様な文化への対応について、日本の教員・保育者は、諸外国と比較して研修の機会が少なく自信がないという(国立教育政策研究所編 2020)。さらに,保育の場につながっていない子どもたちについては,地域のNPO団体やボランティアなどの支援に頼っている側面がある。こうした実態を踏まえて本研究では,言語文化的に多様な子どもたちのことばの育ちを支え学ぼうとする意欲につながる保育実践と地域ネットワークのあり方を明らかにしてきた。 特に2022年度はこれまでの成果を踏まえて、地域研修や園内研修を実施し、開発してきたプログラムについて保育者からのフィードバックを得た。また、オンライン公開シンポジウムや、学会でのラウンドテーブルでの報告を通して、心理支援,福祉的支援,職場や行政を通した支援ネットワークの中での保育の役割を検討した。 支援のあり方について考える際に、保育所等につながるまでの子育て支援、園で受け入れを始めるときの体制づくり、保育者の異文化に関する感受性と自己啓発、言語に頼らないコミュニケーションと子ども理解の4つの側面の必要性が高かった。受け入れ以降は、複数の言語を背景に持つ子どもにとって、必要な言葉の経験や生活体験の積み重ねについての配慮,共に生活する仲間としてのクラス運営上の配慮の2つの側面が重要である。 子どもの育ちを支える上で、保護者と園が連携することが重要だが、園につながる前や次のフェーズに移行する際の支援においては,園以外の地域支援ネットワークが重要である。各地域が持つ資源が異なることから地域支援は様々なあり方が明らかになっている。今後は得られた知見を実践現場に還元する取り組みを進めていく。
|
Research Products
(7 results)