2019 Fiscal Year Research-status Report
The effects of the educational television programs on early childhood music education
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18K02465
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| Research Institution | Notre Dame Seishin University |
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Principal Investigator |
葉口 英子 ノートルダム清心女子大学, 人間生活学部, 准教授 (20434532)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 幼児と放送教育 / 子どものメディア環境 / 幼児向け音楽番組 / 学校放送 / NHK教育テレビ |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、幼稚園教育要領・保育所保育指針に基づき制作された1958年から2006年までに放送されたNHK教育テレビ『幼稚園・保育所の時間』の音楽番組の実態を探り、公教育がめざした幼児の〈音楽・リズム・身体表現〉が公共放送を通じ、視聴覚メディアの特性をもっていかに編成され具現されたか、その教育的役割や影響力の検証を目的とする。元年度は研究計画実施計画に基づき、以下の3点に重点をおき調査・研究を遂行した。
1、昨年に引き続き、先行研究として、国外の主にイギリス、アメリカにおける「子どもとメディア」をテーマとした研究や論文を調査した。それらを日本の事例や日本の幼児教育とメディアをめぐる言説の比較ができ、本研究に有益となる論点や分析枠組みを定めることができた。
2、昨年に引き続き、番組に関する一次資料による情報の収集と整理をおこなった。主に現存する番組テキスト（1970-2008年）と映像を中心に、内容の演出・演目・歌・ねらい・出演者等の詳細な情報を整理し、その実態を明らかとした。
3、NHK教育テレビがめざした幼児教育について公共放送制度との関連性を捉えるため、教育メディアの分野に接近していくことが明確となった。
これら一連の調査により、公共放送が提示した幼児向けの音楽番組の実態が一層明らかとなった。とりわけ放送教育研究組織が主導して進めた番組の概要が解明できた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題は以下の3点に関する研究調査を実施し、総合的な成果として集約する計画であった。
1、主要テーマに関連した先行研究を収集し、本研究の中心的な論点や分析枠組みの抽出および議論の明確化・深化をはかる。2、1958年から2006年までの番組に関する資料・情報を収集する。3、制作現場の実態を番組関係者に対して聞き取り調査等をおこなう。4、番組（映像・音楽・振り付け・演出・人物）、脚本、番組テキストの内容を明らかにし、幼稚園教育要領・保育所保育指針と照応する。とりわけ３、４については新型コロナウィルス感染症により、2020年3月中に予定していた東京でのNHK放送博物館（東京）、関係者への聞き取り調査を中止とした。加えて、大阪府立中央図書館国際児童文学館での調査他も同様の理由で取中止とした。今年度に向けてのNHKアーカイブス学術利用への応募も差し控えることになった。ただし、１、２については順調に進展している。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策は、以下の３点である。
1、主要テーマに関連した先行研究の論点から浮上したテーマとして引き続き「昭和期の幼児を取り巻くメディア環境の変容」「日本の公共放送制度」「日本の放送教育・学校放送制度の問題」について考察を進める。
2、当時の制作現場の実態を番組関係者（ディレクター・演出家・登場人物・作詞作曲家）に対して聞き取り調査（インタビュー、手紙・メール形式）をおこなう。
3、1996年以降の番組に関する「映像・音楽・ダンス・演出」「脚本」「番組テキスト」の各資料を調査する。とくに番組映像の音楽・映像のテキスト分析（記号論）をする。引き続きNHKアーカイブス学術利用への応募と採択に向けて準備を進める。
先の進捗状況で触れた遅れが生じている２、３については、新型コロナウィルスによる状況が回復した時点で取りかかれるよう準備する。調査の再開次第、重点的に進めていく。これらの成果を国内外の学会誌、学会発表にて広く公表する予定である。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の流行により2月半ば以降3月にかけての研究出張、調査等が中止となった。その中止した研究出張と調査にかかかる費用を計上した。
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