2022 Fiscal Year Annual Research Report
Research on multicultural childcare focusing on diversity in behavioral norms and values
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18K02472
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Research Institution | Tokiwakai Junior College |
Principal Investigator |
卜田 真一郎 常磐会短期大学, その他部局等, 教授 (20353021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 知見 京都文教大学, 臨床心理学部, 准教授 (10441122)
長澤 貴 鈴鹿大学短期大学部, こども学専攻 幼稚園教諭・保育士コース, 教授 (20515134)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 多文化共生保育 / 価値観・行動規範の多様化 / イスラームとの共生 / 保育者の当事者性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、①ドイツ・ライプツィヒの移民や難民の子どもを受け入れている保育現場に勤務する「自らも移民でありムスリムである」保育者へのインタビュー調査のデータ分析、②国際結婚をした3名(ドイツ・ライプツィヒ在住の日本人保護者、カナダ・バンクーバー在住の日本人保護者、ムスリムである在日ガンビア人と結婚した日本人)の話題提供によるシンポジウムの実施、③「外国人保育者の当事者性と保育実践」をテーマに、「当事者性を持つ保育者と当事者である子どもや保護者」の関係性に焦点を当て、文化間移動や外国にルーツを持つ人として育ったという当事者としての経験が、同じ当事者性を持つ子どもや保護者に対するまなざしにどのように影響を与えるのか、反対に当事者である子どもや保護者は、同じ当事者性を持つ保育者に対してどのような意識や願いを持つのか、に焦点をあてたシンポジウムの実施、に取り組んだ。 ①については、これまでに得られたデータのTEMでの分析の方針について学習会の実施や、欧米の幼児教育を専門とする研究者との学習会の実施、研究者と現地担当者での研究協議を重ね、保育者のライフヒストリーと保育について整理するための視点の精緻化を行った。現在、国際学会での発表と国内の学会誌への論文投稿の準備中である。 ②については、3名の語りから、各国の多文化状況に関わる歴史的経緯の違いや現在の多文化状況の違いが生活・保育・子育てにどのように影響を与えるのかについて考える機会となった。 ③については、当事者性のある保育者の語りから、実践者の当事者性が自明のものではないこと、当事者性が多層的なものであることなど、当事者性を捉えるための視点を深める機会となった。
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Research Products
(3 results)