2019 Fiscal Year Research-status Report
保育現場における発達支援のための運動分析技法の自動化に関する研究
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18K02473
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Research Institution | Mukogawa Women's University Junior College Division |
Principal Investigator |
崎山 ゆかり 武庫川女子大学短期大学部, 幼児教育学科, 准教授 (80435320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川中 普晴 三重大学, 工学研究科, 准教授 (30437115)
高瀬 治彦 三重大学, 工学研究科, 教授 (10283516)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 運動分析 / リズムライン / 入力装置 / 分析カテゴリー / プログラミング |
Outline of Annual Research Achievements |
テーマである運動分析技法の自動化への第一歩として、手描きによるリズムラインのアナログデータのデジタル化のため、分担研究者である三重大学の高瀬治彦氏に依頼していた入力装置の試作を経て、入力装置の開発を行った。その過程において、リズムライン入力のためのデバイスをどの形式にするか、広く専門家からの知見を踏まえるため、工学系の国際学会(ICIEV+ICPR+ABC2019)でのワークショップ開催し、デバイスについて多方向からの意見を集めることができた。 さらに、本研究の中間発表として、開発までのプロセスを明らかにしたポスタープレゼンテーションをアメリカの学会(American Dance Therapy Association)で行い、本運動分析技法の自動化への大きな期待を受け止める契機となった。加えて、この学会期間中に、試作された入力装置の使い勝手について、運動分析技法の専門家に研究ミーティングを通して、現場の要望についても把握することができた。 帰国後は、この2つの国際学会での発表を踏まえ完成した入力装置について、これまでのプロセスをまとめるため、英語の論文執筆に取り組んだ。論文については、現在もなお執筆途上である。 入力装置の完成によって、本研究は次の段階へと入った。分担研究者である三重大学川中普晴氏に、取り込まれたリズムラインデータの自動分析のためのプログラミング開発の段階へと移行した。年度末の段階で、複数の分析カテゴリーの中からどこに焦点を当てて開発をスタートさせるのかを確定し、現行のアナログ手法による分類方法の伝達を終えたところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
運動分析自動化のための基盤となるアナログデータのデジタル化に必要な入力装置の完成のために、工学系(装置開発者側)と臨床系(装置使用者側)の双方向からの意見聴取がが必要であった。そのため、プログラミング開発に着手できるのが年度末となったことが、その理由である。 しかしながら、入力装置開発後、すぐに代表研究者によるリズムラインの入力がなされたことで、そのままデジタル化したデータを分担研究者に渡すことができた。そのため、既にプログラミングへの移行が可能な段階で年度を終えることが出来ている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者からは、プログラミング開発担当の分担者へ、必要な資料の提示を済ませている。今後は、開発途上に、リズムラインの分類が、既存のアナログ手法と同等に可能となっているかの、妥当性を検討していく。年度内には、保育現場の発達支援につながる分析カテゴリーを対象とした、運動分析技法の自動化を終える予定である。 また、この自動化に向けた取り組みと並行して、この分析カテゴリーを用いた運動観察の在り方を、運動分析の専門家以外に提示できるよう、講習会などの開催を視野に入れている。すでに、その計画も年度内になされていたが、今般の新型コロナウィルス感染予防対策のため、講習会が無期限延期の状況となり、ある程度の計画変更はやむを得ない状況にある。
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Causes of Carryover |
概ね計画通りに支出できているため、最終年度も計画通り進めていきたい。
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Research Products
(4 results)