2020 Fiscal Year Research-status Report
岐阜県の放課後子ども教室の実施率向上に資する活動環境整備の研究
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18K02474
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
櫻木 耕史 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (90781790)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 放課後子ども教室 / こども |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、当初予定していた活動地域での活動が困難になっている。当該地域は高齢世帯も多く、人々の接触機会を最低限にする必要があるため、研究計画を大きく変更することが必要となった。そこで、初年度の研究成果をもとに、放課後子ども教室が実施が困難な地域性について、より細かく分析し、以下の3つの特徴を見出すことができた。 ①放課後子ども教室を実施している自治体は都市地域型、都市周辺地域型、中間・山間地域型の3つに分類することができる。都市地域やその周辺では、地域住民との交流や様々な体験活動の場として、中間・山間地域では子どもが集まって遊ぶことが困難な場合の居場所として放課後子ども教室が有効に機能しているという特徴がある。②子どもの数が1500人未満の自治体では参加者確保の点から放課後子ども教室やその他の活動の実施が困難な状況にある。③地域の繋がりが強く子どもの数が多い自治体では、それぞれの地域に合わせた独自の活動を行うことで子どもの学びの場を提供していた。 これらの事から、岐阜県において放課後子ども教室の実施率が低いのは、放課後子ども教室以外の方法で子どものための活動を行っている自治体が多いこと、参加者の確保が厳しい自治体が多く存在することが理由であることが明らかになった。そのため、一様に放課後子ども教室の実施を求めるのではなく、未実施の自治体については地域の魅力を伝えるような活動を組み合わせて行っていくことが望まれる
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の影響で、通常の学習環境自体に大きな制限が加えられているなかで、学校外での他世代、異学年の交流と学びを目的とした活動の計画は、学校現場や子どもをもつ保護者、地域の人々にとって不安が大きすぎる。 さらに緊急事態宣言の発令など、研究者であっても自由に行動できない状況もあり、大きく遅れを生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
放課後子ども教室では、直接子どもと地域と地域の人材が接することが重要であると考えている。今回の研究で活用する予定の場所は、地域住民に高齢者も多く、コロナ下において接触の機会を設けることには、不安が大きすぎる。そこで、遠隔による活動が成果が上がるかどうか分からないものの、遠隔など、最小限の接触による活動方法を模索するなど、研究の進め方の見直しを行い、研究目的の達成をはかっていきたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の影響により、フィールドにでて行う研究の実施ができなかったため。 今年度は、コロナウィルス感染症の状況を見ながら、遠隔などの方法も取り入れながら研究を進めていく。 遠隔で行う場合においても、実際に活動を行うための材料費や謝金等が必要であるため、これに充当する予定である。
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Research Products
(1 results)