2020 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of the Development theory of the Human Relations of the Infant by the Measurement Using the Sensor
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18K02503
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
花井 忠征 中部大学, 現代教育学部, 教授 (70164879)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 幼児 / 人間関係 / ビジネス顕微鏡 / 可視化 / 発達理論 / 保育方法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、幼児の集団形成や人間関係の変容の情報を精密に計測することができるウェアラブルセンサ(日立製作所製ビジネス顕微鏡)を用いてビッグデータを収集、解析することで、現代の幼児の集団形成の発達、人間関係の質量などを可視化・定量化し、幼児の人間関係の新発達理論を構築する基礎研究にするとともに、保育・教育現場で容易に活用できる「みえる化」による教育・支援方法の開発を目指すことを目的として実施した。 2020年度は、新型コロナ感染症拡大の影響を受けて計画していた教育・保育現場での計測は実施することができず、昨年度までの計測データを解析し、まとめることとなった。 最終年度は、屋外自由遊び中における4・5歳児のコミュニケーションの状況、及び雨天時の室内会遊びにおける5歳児の人間関係の状況について検討を重ね、一定の結論を導き、公表した。屋外遊びについては、40分から60分の計測時間の解析ではあるが、5歳児は平均15名ほどの仲間と人間関係をもつが、4歳児は平均10名程度と人間関係に発達年齢が関与していることが認められた。また、対面の人数とコミュニケーション時間からみて、屋外自由遊びにおいては保育者の園児や遊びへのかかわり方や保育方針及び環境設定よって幼児の人間関係に大きく影響を与えることを示唆することができた。雨天時室内遊びの5歳児においては、可視化したコミュニケーション図から、時間の経過とともにコミュニケーションをとる相手が限定されていく様子を観察することができた。これらの研究はまだ途中経過の段階であるが、幼児の人間関係について、発達年齢の特徴や保育環境や保育者のかかわりが影響するが、予想以上に大人数の対人関係、集団形成をする様子を客観的に把握することができた。
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Research Products
(3 results)