2022 Fiscal Year Annual Research Report
How to Meet the Childcare Needs of Children with Medical Care: Building a Diffusion Model by Case Examination
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18K02508
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
鮫島 輝美 関西医科大学, 看護学部, 教授 (60326303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東村 知子 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (30432587)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 医療的ケア児 / 保育ニーズ / 実践事例の検討 / 普及モデル構築 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の方針は、1)保育園だけでなく、コミュニティや行政の取り組みを調査し、今後の方向性と検討する、2)保育士と看護師が共同することの意味について考える、3)医療的ケア児の受け入れを難しくしている社会的心理障壁について考える、であった。 1)として、京都市内の保育園と子育て支援短期利用事業所にてフィールドワークを行なった。前者は、地域との交流や勉強会なども積極的に取り組んでいるが、経営的には様々な課題があることが明らかになった。後者は、デイサービスを中心に行なっている事業所で、まだ一般的ではない事業の利用者を増やすための取り組みについて分かった。 2)として、6月にパフォーマンス心理学研究会、5月に日本保育学会、11月にThe Taos Institute Conference、において発表を行なった。パフォーマンス心理学研究会では、柔軟な専門職同士の相互関係から「医療的ケア児をめぐる生活を中心とした専門職連携」について検討した。日本保育学会では、「インクルーシブ保育の今とこれから」と題してシンポジウムを行なった。国際学会では、社会構成主義的な視点から、関係のケアというテーマでセッションを行い、教育・医療・保育の実践から、社会的支援について検討することができた。2024年には、療育学会学会誌に「分けない実践」をテーマに特集が組まれる。 3)として、京都市小規模保育協議会の勉強会に参加し、京都市子ども若者はぐくみ局子ども家庭支援課に聞き取り調査を行なった。その結果、社会全体としては法整備も追い風となって、医療的ケアが必要な子どもの受け入れは増えてはいるが、それぞれの保育園ごとの課題も多く、利用者が必要な時に行きたい場所で保育が受けられるまでには至っていない。今後は、こうした現状を継続して観察していくと共に、実践者たちと対話を続け、社会的課題に取り組むことが重要である。
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Research Products
(4 results)