2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of teaching materials for 'special subject morality' through the educational practice of learning from 'Hirasawa Yasuharu', a person affected by leprosy, and others.
Project/Area Number |
18K02550
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Research Institution | Kunitachi College of Music |
Principal Investigator |
神山 直子 国立音楽大学, 音楽学部, 非常勤講師 (80802438)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ハンセン病 / 語り部 / 平沢保治 / 特別の教科道徳 / 人権教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
「特別の教科 道徳」においては「悩みや葛藤等の心の揺れ、人間関係の理解等の課題も含め、児童・生徒が深く考えることができ、人間としてよりよく生きる喜びや勇気を与える教材」の開発が求められている。 本研究の目指すところは、人権の語り部として活動を続けている平沢保治氏(国立療養所多磨全生園入所者自治会元会長)を含むハンセン病回復者等が生活するハンセン病療養所に関わる教育実践や、平沢氏が取り組んできた「生きる喜び、命の尊さを学ぶ教育実践」を基に「特別の教科 道徳」の教材開発を行うことにある。 研究の最終年度に当たる令和5年度においては、原著論文「『語り』の教材化による人権教育の推進―『語り部』平沢保治氏を通して―」が「日本教科教育学会誌」第46巻2号(令和5年9月)に掲載された。さらに、ここ数年の研究の成果とまとめた「人権教育の教材開発における『語り部』と『聴き手』のコミュニケーションの研究-ハンセン病回復者の『語り』を中心に-」が星槎大学大学院の審査に合格し、令和5年9月に博士(教育)の学位を取得した。 令和6年3月には、研究の集大成として取りまとめた書籍『ハンセン病回復者「語り部」のポテンシャルに迫る 共に生きられるひとをめざす人権教育』を三省堂書店から出版することができた。今後は本研究を通して得られた資料・教材・指導方法等の活用の拡大を図ることにより、人権感覚豊かな児童生徒等を持続可能な社会の担い手として育成していく。
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