2019 Fiscal Year Research-status Report
開発途上国における日本型健康教育プログラムの検証と指導教材の開発
| Project/Area Number |
18K02556
|
|---|
| Research Institution | Kio University |
|---|
Principal Investigator |
高田 恵美子 畿央大学, 教育学部, 教授 (70623908)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 美子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (10708473)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
| Keywords | 開発途上国 / 養護教諭 / 身体測定 / 健康教育 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、開発途上国における子供の健康課題を解決するために、日本独自の職種である養護教諭の特性を活かした日本型健康教育プログラムと指導教材（デジタル教材と紙芝居）を開発し、その有効性を検証することを目的としている。
2019年度の成果は、ソロモン諸島国第2次訪問を実施し、昨年度に続き、調査協力校（小学校1校）における①身体測定を活用した健康教育の実践と分析、②3年生を対象に歯ブラシと紙芝居による歯科保健指導を実施し、健康教育プログラムや教材作成のモニタリングを行った。
①身体測定については、昨年度使用した身体測定マニュアルと指導資料に、身体測定の意義についての指導教材を追加した。また、一部現地教員が児童の身体測定や指導を行った。2年間の体重の変化として、低体重の改善がある一方で、女子の過体重の傾向が見られた。身体測定後の児童の感想は、昨年同様、happyを中心としたポジティブな単語が多かったが、know grow tall high など自己の成長・発達を実感する単語が新規に出現したことから、有効性が確認できたと考える。
②健康教育プログラムや教材作成のモニタリングでは、体験を伴う指導や現地の健康課題に応じた内容の検討が必要であることが示唆された。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3年間の身体測定に関する調査で、2年間のデータ収集を終えている。
2020年度は、過去2年間の調査と同様に、同時期の訪問を予定し、さらに、協力校を追加した比較研究も検討している。
しかし、現在、新型コロナ感染症により、ソロモン諸島国への入国が禁止されているため、2020年度は同時期での調査ができない、もしくは調査そのものができない可能性がある。その場合は、研究が1年遅れることも考えられる。
|
| Strategy for Future Research Activity |
身体測定を活用した健康教育プログラムの有効性について、3年間のデータ分析を行い、論文等で公表する。
|
| Causes of Carryover |
ソロモン諸島国第2次訪問において、当初予定していた3名分の旅費が2名分となったため、差額が生じた。しかし、2020年度もソロモン諸島国第3次訪問を予定しており、旅費2名分が必要である。差額は2020年度の旅費に使用する。
|
Research Products
(4 results)
