2021 Fiscal Year Research-status Report
家庭科における「家族」に関する学習の意義と課題:学習者の認識と教育内容の比較より
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18K02564
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
藤田 智子 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (40610754)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 家庭科教育 / 家族 / 家事実践 / 性別役割分業意識 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、学習者のレベル(行為レベル)での「家族」に対する認識と、学校教育という構造レベルでの「家族」の扱いを比較することによって、「家族」に関する問題が増加する現代社会において、家庭科教育の中で「家族」を学ぶ意義がどこにあるのか、学習者にとって有効な学びとなるためには、今後どのようにあるべきかを明らかにする。 今年度は、構造レベルでの「家族」の扱いを明らかにするため、昨年度の小学校に引き続き、新学習指導要領に合わせて出版された中学校の検定教科書(全3社)の分析を行い、改訂前後で比較した。分析にあたっては、教科書の全ての領域の記述を対象とした。「家族」に関する記述を抽出するために、キーワードとして、「家族、家庭、世帯」を中心に、「父、母、配偶者、親」といった家族内の位置関係を示す用語、職業労働や家事労働(家事・育児・介護)といった家族の役割に関わる用語を設定した。これらに関することが記述されている本文、図表、コラムを抽出した。今回は文字として記載されているもののみ対象とし、イラストや写真は分析の対象から外した。「家族」に関する記述数は、学習指導要領改訂前の教科書(H30年発行)では、A社252件、B社324件、C社266件であったのに対し、改定後の教科書(R3年発行)では、A社383件、B社336件、C社268件であった。その中で、家族・家庭生活領域のページ以外の記述は、学習指導要領改訂前の教科書(H30年発行)では、A社129件、B社133件、C社88件であったのに対し、改定後の教科書(R3年発行)では、A社164件、B社156件、C社108件であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者が、不測の病気により療養が必要となったため、計画していた調査・分析の大部分を行うことができず、研究に遅延が生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、2021年度に実施予定であった小学校教員に対してインタビュー調査を行う。また、交付申請書の計画通り、高等学校教科書の分析及び、中学・高等学校の教員へのインタビュー調査も合わせて行う。研究成果は、適宜学会等での発表及び学術雑誌への論文投稿準備を進める予定である。
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Causes of Carryover |
参加を予定していた国際学会が、新型コロナウィルス感染拡大の影響で開催されなかったため、その参加費、旅費、英文校閲費などの支出がなくなり、国内学会もオンラインでの開催であったため、旅費が必要でなくなった。また、研究代表者の不測の病気により、研究に遅延が生じたため、インタビュー調査にかかる必要(交通費・謝礼・文字起こし代)が発生せず、次年度使用額が生じた。 2020年度開催予定であった国際学会が2022年度に開催されるので、参加し、その費用に充てる。その他、遅延が生じている新学習指導要領に対応した教科書の分析やインタビュー調査を今年度実施するほか、成果を発表するための、国内学会への参加および旅費などに使用する。
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Research Products
(2 results)