2022 Fiscal Year Research-status Report
主権者教育によって児童の女性観はどう変化するか:潜在意識測定による地域ごとの検証
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18K02593
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Research Institution | Matsumoto University |
Principal Investigator |
秋田 真 松本大学, 教育学部, 教授 (70805887)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 主権者教育 / IAT / FUMIEテスト / 女性観 / 社会科教育 / 初等教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,新型コロナウイルス第7~8波の影響により,他県公立校における授業実践の受け入れが想定以上に進まなかった。しかし,先の第7波と第8波の狭間において,授業受け入れ校が見つかり,追加の授業実践校は1校(青森県)のみとなった。 また,これまで,小学校社会科での意思決定を求める授業を実施し,児童の女性観がどのように変化したのかについて,守一雄が開発した潜在意識を探ることができる新しいテスト(FUMIEテスト)を活用し,その子どもの学びを見極める取組をしてきた。この取組について,昨年度,国際学会(vSARMAC2021)で発表した際,参加者より女性観の向上について,その後の効用を問われる機会があった。そこで,3年前に社会科授業指導及び検査した小学6年生が中学3年生と成長した際,その効用が維持されているかどうかについて追跡調査を行った。3年前に指導した小学6年生85名(男子42名・女子43名)及び,中学1年より地域周辺校より追加された104名(男子62名・女子42名)に参加してもらい,女性観についてFUMIEテストで評価した。その結果,社会科授業指導を行った男子の女性観は3年後も授業前より高いレベルを維持しており,指導の効果が長期にわたって持続していることが明らかとなった。一方,追加された男子は,授業を受けた児童と同程度の結果となった。この追加された男子の結果については,授業を受けた男女と共に学校教育や日常活動を通じて,同程度の女性感を獲得していたのではないだろうかという解釈とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス第7~8波の影響により,追加の授業実践校は1校のみに止まったことから,やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
主権者教育の授業実施件数を増やしていきたい。加えて,これまでの研究のまとめを行いたい。
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Causes of Carryover |
複数校での授業実践を計画していたが,新型コロナウイルス第7~8波の影響により,追加の授業実践校は1校のみに止まった。よって,次年度使用額が生じることとなった。 次年度はコロナウイルスの5類移行予定を受け,授業実践を含め研究の最終年度とし,これまでの研究の発表及びまとめに差額を使用していく。
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