2018 Fiscal Year Research-status Report
養護教諭志望学生と現職養護教諭の共同学習による救急処置能力向上プログラムの構築
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18K02605
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
小林 央美 弘前大学, 教育学部, 教授 (00419219)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 現職養護教諭 / 実践 / 救急処置活動 / 振り返り |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、養護教諭志望学生と現職養護教諭の共同学習による有効な救急処置能力向上プログラムの構築とその検証を目的としている。 まず、一段階目として、養護教諭を対象とした救急処置能力の獲得の自己認識及び、必要と考える能力について、質問紙調査を既に先行して行った。その結果、経験年数5年以下の若手養護教諭の時から、多くの救急処置能力を必要と感じており、獲得しているという意識とのズレがあることが分かった。 そこで、経験年数平均3.16±2.3年の若手の現職養護教諭の救急処置能力に関する自身の実践についての振り返りと意味づけ、及びその言語化を行うような研修を2日間にわたって実施した。また、その課題の明確化の過程と課題の内容について選択肢式と自由記述を併用した質問紙調査により検討した。調査内容は、自己の実践について自覚できた学びや学士課程での学びとの統合などに対する意識調査であった。対象は小学校勤務6名、中学校勤務5名、特別支援学校勤務1名の、計12名であった。 結果、研修後の認識では自己の実践のよいところをの理由を理解し自覚できたこと、学士課程の学びを思い起こしながら確認できたこと、事例をもとに討議することで学びが深まった、先輩との交流で今後の養護教諭像を描くことが出来たことが上げられた。特に、自己の実践に振り返りが出来たと自覚する度合いについて、経験年数が上がるにつれて、有意な正の相関が見られた。自己の実践の振り返りと討議、その実践の意味づけを主軸とした研修には、一定の効果が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究1年目に計画した養護教諭を対象とした、養護教諭が必要と自覚している能力と、獲得していると自覚している救急処置能力についての調査及びその分析を終えている。また、その結果を受けた若手養護教諭を対象とした、プレ研修の実施とその検証も行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、まず、初年度の研究について論文として成果をまとめ、研修に関する暫定版プログラムの作成に取りかかることとする。概ね、当初の研究計画に沿って進めていく。プログラムの構築においてが検証と評価を行いながら、進めていくこととする。
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Causes of Carryover |
今年度予定した研修講座の記録のデータ処理の人件費が生じなかった。次年度以降の研修講座開講時の使用となるため。
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Research Products
(1 results)