2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K02606
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
外池 智 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (20323230)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 継承的アーカイブ / 戦争体験「語り」の継承 / 戦争遺跡 / 広島市「被爆体験伝承者」 / 長崎市「家族証言者・交流証言者」 / くにたち原爆体験伝承者 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度で、秋田大学に広島市「被爆体験伝承者」をお招きして講話をしていただくのは4年目になる。今年度に来ていただいたのは広島市「被爆体験伝承者」養成事業の第1期生の山岡美知子氏で、4年連続で第1期生をお呼びした。また、長崎からは3年目になるが、今年度は再び「家族証言者」で、平田周氏に来ていただき、講話を実施した。講話は、これまでの様に、文字起こしによりプロット毎の「語り」の時間、文字数からの量的分析、また聴講者からのアンケート結果(自由記述)からの質的分析により検討し、日本社会科教育学会第68回全国研究大会(奈良大会)で発表するとともに、拙著「戦争体験「語り」の継承とアーカイブ(6)―広島市「被爆体験伝承者」・長崎市「家族証言者」を事例として―」秋田大学教育文化学部編集委員会編『秋田大学教育文化学部研究紀要 教育科学』第74集、(秋田大学教育文化学部、2019年3月)、67-98頁として公刊した。 加えて、今回新たに「くにたち原爆体験伝承者」育成プロジェクトについて取り上げ、実際に現地での調査を実施するとともに、前述のような視点で量的分析と質的分析により検討した。その成果は、前述した学会で発表するとともに、拙著「地域における継承的アーカイブと学習材としての活用―「くにたち原爆体験伝承者」育成プロジェクトを事例として―」秋田大学教育文化学部教育実践研究紀要編集委員会編『秋田大学教育文化学部教育実践研究紀要』第41号、(秋田大学教育文化学部附属教育実践総合センター、2019年3月)、1-12頁として公刊した。 これらの成果は、関西平和教育学フォーラム(8月25日)や立命館大学国際平和ミュージアム第10回ワークショップ(11月17日)にも招待され、その内容を講演している。 さらに、8月27日~9月3日にはニューヨークとボストンを中心に9.11ミュージアム等の調査も実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、広島市「被爆体験伝承者」、長崎市「家族証言者・交流証言者」講話の実施、「くにたち原爆体験伝承者」育成プロジェクトの調査を実施できた。 また、早速その成果を日本社会科教育学会や学内紀要として公刊できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も、当初の計画通り、広島市「被爆体験伝承者」、長崎市「家族証言者・交流証言者」講話を実施し、その成果を学会発表や紀要として発表する予定である。 また、今年度では、特に館山市「赤山地下壕」や南房総市の「大房岬要塞群」(市指定文化財)の調査の実施を予定している。
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Causes of Carryover |
とりあえず、今年度の場合はこれまでの研究で使用した機器で研究を推進した。モニターやビデオカメラ、レコーダー等、4K対応の機器がこれから発売されるようなので、次年度の物品費、旅費等に回したかったため。
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Research Products
(5 results)