2019 Fiscal Year Research-status Report
幼児教育における〈循環成長型〉アートプログラムの開発と実践
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18K02642
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
村上 誠 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (30331606)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アート教育 / 循環成長型 / アートワークショップ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、3つのステージを設定している。【研究1】〈循環と成長〉の考察、【研究2】アートプログラムの開発と実践、【研究3】『循環成長型アートプログラム』の公表、である。今年度は、【研究2】アートプログラムの開発と実践を主に取り組んだ。プログラムでは、①素材②手法③テーマ、をキーワードとして実践を繰り返した。 2019年6月に、2歳児の親子と身近な素材(廃材)を用いたアートワークショップ、7月に小学校低学年を対象にしたトレーシングペーパーを使ったワークショップ、9月に幼児対象のトレペを使ったワークショップを行い、12月には、再度2歳児の親子を対象に身近な素材でワーショップを行った。11月から2020年1月までは、研究協力園であるY保育園でほぼ毎週ワークショップを実施したが、ここでは、アートの枠組みを超えて、生活と創作活動が一体となった実践を試みた。その成果をまとめ、2020年1月24日・25日にドキュメンテーションを園内に『こどもと楽しむ造形活動』として展示、同時に保護者への説明会、及び当該社会福祉法人職員を対象にした研修会を実施した。また、2019年7月の小学生対象のワークショップの詳細は勤務校紀要に論文として発表した。 【研究3】『循環成長型アートプログラム』の公表では、2019年7月に浜松市私立幼稚園協会主催の研修会で「教育と“構想”することの楽しさと難しさ」をテーマに講演、11月には浜松市こども家庭部主催で「子どもの表現」について講演を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
保育・教育の実践は、おおよそ当初の予定通りに進めることができた。特に、2020年1月に開催したドキュメンテーション展示『こどもと楽しむ造形活動』は、昨年同様に島田市のY保育園内で、関係園の職員、及び保護者を対象としてのものだったが、最終年の展覧会に向けての方向性が明確になった。また、講演会の他にも、様々な保育・教育現場に足を運ぶことができ、そこでの聞き取り調査を通して、これまでの研究成果公表の必要性を強く感じた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終年となる2020年度は、【研究1】と【研究2】を継続しながら、多くのエネルギーを【研究3】『循環成長型アートプログラム』の公表に注ぎ込む。すでに展示のためのプラン模型(マケット)を制作し、共同開催者となるY保育園との打ち合わせを2020年3月にスタートさせ、日程も2020年10月23日(金)~25日(日)に決定。展示の準備と並行して保育実践記録集の製本、また今夏にはHPを立ち上げる予定である。
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