2023 Fiscal Year Annual Research Report
Dialogic pedagogical analysis of the art education in comparison with play activities
Project/Area Number |
18K02684
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宮崎 清孝 早稲田大学, 人間科学学術院, 名誉教授 (90146316)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 保育 / 対話的授業論 / アート / 想像遊び / 保育者論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、バフチン的な対話論に基づく授業論(対話主義的授業論)の立場から、幼児教育におけるアート教育の意義を、<子ども>-<世界>-<大人(教師・アーティスト>という三項関係を教育の基本的な関係として捉えて、明らかにしようとする。なおアート活動の特色を、想像が関わる活動として類似している遊びの活動と比較して考えていく。その際、上記三項関係の<世界>項は、<想像世界>項となる。 令和5年度に行った研究活動は以下の通りである。データ収集作業に関しては中心的な観察サイトである幼稚園の保育活動、特に夏のワークショップの観察、および保育者からの聴き取りを行い、想像遊び活動とアート活動の関連についてさらにデータを得ることができた。また11月にはアメリカの共同研究者であるFerholt(City University of New York, Brooklyn)の関わっているニューヨーク州での研究サイト(New York市Brooklyn区Brooklyn New School)を訪問、保育の観察および教員からの聴き取りを行った。それにより、表面的な保育活動の違いを超えて、想像世界の形成の仕方に多くの類似点を発見し、幼児の想像活動の分析に多くの示唆を得ることができた。また昨年度に引き続き、年度を通して令和1年度に中心的な観察サイトである幼稚園で観察した記録の詳細な分析を,当幼稚園での観察をおこなっている他の研究者,アメリカの協力研究者と共にネット上でのミーティングで行った。 研究報告については、研究の理論的な基礎をなす対話的な授業論について、対話を議論と比較する観点から分析した論文を出版した(Dialogic pedagogy: International online journal)。
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