2020 Fiscal Year Research-status Report
公共的な諸課題を解決するための市民性教育に関する基礎的研究
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18K02687
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
本多 千明 武庫川女子大学, 教育学部, 講師 (20454697)
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Project Period (FY) |
2019-03-01 – 2024-03-31
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Keywords | 市民性 / 社会科 / 地理教育 / シティズンシップ / 地域学習 / 社会参画 / 環境学習 / 公民 |
Outline of Annual Research Achievements |
社会科地理教育では、公共の精神に基づいて主体的に社会の形成に参画し、「よりよい社会の形成に参画する資質や能力」をどのように育成するのが良いのだろうか。社会科教育では、「公民としての資質・能力」の基礎を育成することが目指されており、小学校社会科が最終的に目指していることは、「よりよい社会の形成に参画する資質や能力の基礎を培うこと」であり、教育活動を通して学校と地域社会が相互に連携し、持続可能な社会」を構築することである。 現代社会に生きる子どもたちには,国際社会における平和で民主的な国家・社会の形成者として、社会に主体的に参加し課題を解決する力の育成が求められている。知識基盤社会においては、国境を越えて、イノベーションに対応し、またイノベーションを創発できる幅広い知識と柔軟な思考力が求められる。また、言語、文化、民族、宗教、世代、ジェンダー等をまたいで、他者とコミュニケーションし、理解し合える能力も不可欠になる。そうであるがゆえに、すべての子どもに知識基盤社会で生き生きと活躍できるための一定水準の教育を保障することが求められている。 そこで、社会科教育における公共的な諸課題を解決するための社会参加学習について考察するため、兵庫県西宮市における小学生などを対象とした環境学習を事例とした市民性育成に関する取り組みを取り上げ、「よりよい社会の形成に参画する資質や能力」を育成する方策を検討した。現在の日本の学校教育では、教育活動を通して、学校と地域社会が相互に連携し、協力し合いながら「持続可能な社会」の構築や形成が求められている。 今後の課題としては、各地域における取り組みを類型化し、市民性の育成を目指した社会参加学習の在り方や、海外で行われている取組みを検証することが挙げられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は、コロナ感染拡大のために調査研究や対面形式てのアンケート調査の実施などに制約があった。しかし、オンラインで実施される学会や研究会に参加して情報を取集し、研究成果を発表する機会を得るなど、一定の成果を挙げることができたと思われる。そのため、進捗状況は、「(2)おおむね順調に進展している」を選択した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題を研究代表者として遂行するために、資料収集やフィールドワーク調査などを行う予定である。また、オンラインでの打ち合わせや、オンラインで開催される学会に積極的に参加する予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、学習指導要領の改訂に伴い、中学校の教科書内容が改訂されるためである。中学校社会科教科書は令和3年度に改訂されるため、新たに改訂された教科書、教師用指導書、電子教科書を購入する予定である。
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