2018 Fiscal Year Research-status Report
国際共同修士学位(JMD)の付加価値・市場価値に関する研究―世界トップ500大学
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18K02707
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Research Institution | Aichi Mizuho Junior College |
Principal Investigator |
二宮 皓 愛知みずほ短期大学, その他部局等, 教授(移行) (70000031)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 国際共同学位 / 大学のグローバル化 / 高等教育 / 外国人留学生 / Joint Degrees / 国際連携学科 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的及び研究計画を踏まえた実績及び進捗状況を報告したい。文献資料(内外)を収集するとともに、本研究の方法論等について、申請書記載の専門家(6名)についてインタビュー等を行い、貴重な助言をいただいた。 目的① 世界大学ランキングトップ500大学(非英語圏)でのJMD開発状況調査―THE世界大学ランキング(2018)に基づき、トップ100(非英語圏37(欧州26))、101~200(54(42))、201~250(34(21))、251~300(24(17))、301~350、351~400、401~500のグループ別に大学(非英語圏(欧州))のリストを作成し、欧州を中心とする大学におけるJMD(多くはERSMUS-MUNDUS 型)の開設状況等を整理し、ドイツが多数を占め、次いでオランダ、イタリアなどとなっているが、留学生が占める割合を考慮しながら調査対象大学を検討している。日本国内の国際共同連携学科等を設置した大学(名古屋大学など10数大学)の設置趣意書等を整理してきている。 目的② JMDの付加価値の調査―JMD開設大学のプログラム紹介及び学生募集要項を少しずつ収集し、分析している。大学のメリット、特色等の説明では、国際的学びの体験、コスト面でのメリット、学位の質の保証などが記載される傾向にある。しかし、DDでも国際的学びやコスト面での有利さも同様に説明される傾向にあるので、単一学位、DDとの比較的優位性をさらに検討したい。 目的③ グローバル化する高等教育市場と労働市場において想定される市場価値(コンピテンシー等)の調査―同様に上記の資料等でみると、やはりEmployabilityが最も強調されており、学術的水準の高さと同時に労働市場が求める資質・能力を育成する点を力説している。労働市場ではJDとDDの区別にはあまり関心がないようであるが、さらに検討しいていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的(①~③)のそれぞれについての進捗・遂行状況を自己評価するに、初年度の計画としてはおおむね順調に進展している。各大学のHP(英語版)にアクセスするときに、大学によってはJMDの頁が見つかりにくいこと、3大学以上によるJMDについては幹事(中核)大学であるかどうかを分別することに時間が多く取られる。 なお初年度から、国内の教育系学会、及び国際教育協議会大会(APAIE)で口頭発表も行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
目的① 世界大学ランキングトップ500大学(非英語圏)でのJMD開発状況調査―THE世界大学ランキング(2018)に基づき、トップ100(非英語圏37(欧州26))、101~200(54(42))、201~250(34(21))、251~300(24(17))、301~350、351~400、401~500のグループ別に大学(非英語圏(欧州))のリストを作成している。ドイツが多数を占め、次いでオランダ、イタリアなどとなっているが、留学生が占める割合を考慮しながら欧州の国については少なくとも各国1大学を調査対象とし、JMDの現状を調査する(インターネットを中心に)。国内の国際共同連携学科等についても引き続き調査を行う。 目的② JMDの付加価値の調査―調査対象とした大学について、継続的にJMD開設大学のプログラム紹介及び学生募集要項を収集し、分析しする。今年度は特にDDでも国際的学びやコスト面での有利さも同様に説明される傾向にあるので、単一学位やDDとの対比の中でのJDの比較的優位性をさらに調査検討したい。 目的③ グローバル化する高等教育市場と労働市場において想定される市場価値(コンピテンシー等)の調査―同様に上記の資料等でみると、やはりEmployabilityが最も強調されており、学術的水準の高さと同時に労働市場が求める資質・能力を育成する点を力説している。労働市場ではJDとDDの区別にはあまり関心がないようであるが、雇用主等の意向についても新たに調査研究し、JDへの理解が低いとするとその原因が何にあるかも明らかにする。
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Causes of Carryover |
平成30年度に実施を計画していた専門家へのインタビュー旅費について、東北大学、東京などへの旅費を支出しなかった。その理由は日本比較教育学会でインタビュー時間を確保できたこと、ジュネーブで開催されたEAIE2018大会の会場でインタビューできたことによる。本経費は2019年度に旅費として使用する(特に海外大学調査に一部充当したい)。
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Research Products
(2 results)