2019 Fiscal Year Research-status Report
高大接続に資する思考力・判断力・表現力育成のための教材開発に向けた国際連携研究
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18K02713
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
井下 千以子 桜美林大学, リベラルアーツ学群, 教授 (60407757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴原 宜幸 開智国際大学, 教育学部, 教授 (30327275)
桂 啓壯 宮城学院女子大学, 一般教育部, 教授 (70265437)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 思考力 / 判断力 / 表現力 / ライティング教育 / 高大接続 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.2019年度大学教育学会大会課題研究ラウンドテーブルにて「ライティング・センターの機能と展望―正課と正課外をつなぐライティング教育を目指して」をテーマとし、創価大学・青山学院大学・関西大学・早稲田大学の事例を検討したところ、自律した書き手の育成を目指していることが明らかになった。今後はWRCによる正課外支援が、多様化する学生や授業の要望に応じ、正課科目と連携することで「思考を鍛える」という問題解決型思考プロセスにどこまで踏み込み指導できるか、学術基盤を形成する上での支援体制の確立が課題となる。 2.2019年度大学教育学会課題研究集会にて「思考力と書く力の学術基盤形成-大学のライティング指導の多様性に着目して-」をテーマとして課題研究シンポジウムを開催した。ライティング指導に関する3つの報告があり、思考を組み立てて書く訓練・学生の思考を促すツール・論題の開発など、多様な試みがおこなわれていることが明らかにされた。 3.テキスト『思考を鍛える大学の学び入門ー論理的な考え方・書き方からキャリアデザインまで[第2版]』(井下,2020)を出版した。高大接続を視野に入れた教材として大学での学びへと誘う導入部分、大学4年間を俯瞰してアカデミック・プランニング・エッセイを執筆する章を新たに開発加筆した。本書は、日本経済新聞朝刊2020年5月20日付において、新型コロナウィルスでオンライン授業となり、自習が増える中、人生のヒントになる書籍として紹介された。学ぶ目的や学び方・卒業後の人生設計について粘り強く考えさせるという本書の意図が評価された。 4.高大接続に関する質問紙調査を実施、回答を回収した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時には予定されていなかった大学教育学会課題研究に採択されたことにより、研究プロジェクトして層の厚い研究活動が展開できている。 研究課題名:学生の思考を鍛えるライティング教育の課題と展望、研究代表者:井下千以子、研究期間:2018~2020年度。
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Strategy for Future Research Activity |
3年次2020年度の研究計画 1.高大接続に関する質問紙調査の結果を分析する。 2.専門科目におけるライティング指導に関する質問紙調査を実施する。 3.1.の成果と、2.の指導内容と研究デザインについて、大学教育学会課題研究集会にて発表する。
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Causes of Carryover |
高大接続に関する質問紙調査結果の分析、専門科目におけるライティング指導に関する質問紙調査結果の分析において、人件費を必要とするため。
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