2020 Fiscal Year Annual Research Report
Practical Study of Universal Design for Learning (UDL) in Higher Education
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18K02718
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology , Junior College |
Principal Investigator |
藤井 厚紀 福岡工業大学短期大学部, 情報メディア学科, 教授 (10364100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 慶一 中村学園大学短期大学部, キャリア開発学科, 准教授 (00649676)
上村 英男 福岡工業大学短期大学部, 情報メディア学科, 准教授 (80708222)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | UDL / 自己決定 / 柔軟性 / 学習スタイル / オンライン授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度(2020年度)では、高等教育におけるUDLの実践に関する国外の文献レビューを通して、UDLの有用性に関する知見について整理することを目的とした。高等教育のUDL実践研究について学術論文に掲載されている内容の例として、オンライン授業科目の履修学生に対して演習課題の内容や水準に複数の選択肢を提供することだけでなく、課題の提出期限に幅を持たせたり、提出期限自体を学生自身が決定できるなど、学習環境における柔軟性や自己決定性に富んだ取り組みがあった。また、UDLに基づいた特定の授業において、学生は学習に対する自信と自己効力感が向上したと認識していたことが確認された。当該実践に携わった研究者とディスカッションを行い、高等教育におけるUDL実践研究の展望と課題について共有した。 折しも2020年度は、COVID-19パンデミックの影響から、国内のほとんどの大学においてオンライン授業を実施することとなった。UDLに基づいたオンライン授業に関する理解を深めるため、研究代表者は2020年11月から2021年3月までの間、米国のUDL教育コンサルタントが開講しているUDLオンラインコースを受講した。受講を通して、学習に係る障壁が軽減されたUDLベースのオンライン授業による自律的学びへの効果を体験的に理解することができた。 今回の文献調査の結果と、これまでの我々の実践の結果を総合すると、UDLは学生個々の学習スタイルや状況に応じた自律的な学習を推進する理論として有用であると考えられた。
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