2018 Fiscal Year Research-status Report
大学におけるIRの機能に関するエスノグラフィー -日本と米国・中国との比較
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18K02737
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
劉 文君 東洋大学, IR室, 教授 (80508408)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 高等教育政策 / IR / 教育成果 / 国際比較 / 学修時間 / 職業的能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
概ね研究計画に沿って、順調に研究が進展している。主に下記の4つの側面で調査、研究を行った。 ①所属の大学のIR担当者としての新入生調査・在校生調査・卒業時調査を行い、大学の既有の教学データと紐付け、インプットが学生の学習プロセス、及び学生の学習成果について分析を行った。 ②日本私立大学連盟による実施する「大学のインスティテューショナル・リサーチ(IR)に関するアンケート」のデータを用いて、二次分析を行った。 ③中国高等教育評価センター、中国、アメリカの大学の教育質保証、IRの現状について調査を行った。 ④上述の分析・研究成果を、日本高等教育学会大会、国際高等教育研究フォーラムなどで発表、講演を行った。また一部は2019年度の学会発表と予定されている。 今年度の調査、分析を通じて、日本および中国とアメリカの質保証、情報公開に関する政策動向、またIRの位置付けと展開の状況を把握した。さらに、学生調査の分析、とりわけ学生の勉強時間及びアメリカ、中国との比較を行い、その差異と規定要因を分析した。その上で、学生調査の分析結果をいかに教育改善に結びつくかとの問題点を提示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿って、概ね順調に研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
①日本の他大学の学生調査及び米国・中国の既存調査及び前年度中国で実施した学生調査との大学間の比較、ベンチマークを行う。 ②日本の5大学を選び、IRの関係者にインタビューし、継続的なエスノグラフィーを行う。そうすることによって、大学執行部および教職員に対して、具体的な改善の方向性、可能性を示すことをめざす。
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Causes of Carryover |
ハワイ大学などの調査は所属大学国際部からの依頼出張と合わせたため、また調査大学の都合で一部の調査は31年度に実施するとなっている。
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