2021 Fiscal Year Research-status Report
スポーツ種目横断型基本運動を活用した発達性協調運動症児支援の可能性と課題
Project/Area Number |
18K02745
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
増田 貴人 弘前大学, 教育学部, 准教授 (20369755)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 知靖 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (90531806)
大山 祐太 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60711976)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 発達性協調運動症(DCD) / ボール運動 / 生態学的視座 / インクルーシブスポーツ |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、当初計画より延長して最終年度に位置づけられ、インクルーシブなスポーツ横断型身体活動支援実践の継続とともにその結果を分析し、また海外の研究者との意見交換等をふまえて研究のまとめにつなげたいと考えていた。しかしながら、新型コロナウィルス感染症対策感染拡大の状況をうけ、所属機関の校舎使用制限にともなって実践の継続や国際学会等参加による意見交換に支障をきたす状況となり、かつ感染症対策のための物的・人的環境の整備に思ったよりも時間を要したことから、研究の進行が停滞が継続された。研究者が研究フィールドとする地域で感染拡大が見られない時期をみはからい、11月以降散発的にインクルーシブなスポーツ横断型身体活動支援実践の再開を試みて、幼児・低学年児童・高学年児童にかかわらず、集団活動ではなく個別活動に活動を縮小しても、対象児本人の意欲をいかに喚起するかという側面が継続的な活動参加並びに運動協応性スキルの向上、それぞれに大きく影響していることが改めて確認された。 なかでも、発達性協調運動症が疑われる対象児らにおいては、小集団活動よりもかえって参加意欲が高まっているように見受けられ、単純な身体運動的側面だけでなく、二次的に重積されてきた心理情緒的課題への対応にも目を向けた実践・支援ポイントを考慮する必要がある。今後もコロナ禍による身体活動の制限、社会的距離の推奨、手指や物品の消毒等の対策が求められることは必須であり、それらと折り合いをつけながら、対象児の参加意欲をいかに喚起するかが今後の課題である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響をうけ、予定していた実践の大半が休止になったことや一部実施できたとしても感染症対策のために、スケジュールや活動内容の大幅な変更・制限を余儀なくされた。研究者間の連携のためのオンライン環境整備にも時間がかかり、当初予定よりも研究進捗の遅れが生じていると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
予定していた活動の残りを実践するとともに研究のまとめに取り組むこととする。なお実践が改めて困難な状況に陥ったとしても、なんとかかろうじてながら研究のまとめには着手できるだろうと見込んでいる。
|
Causes of Carryover |
当初計画していた実践にかかる消耗品・人件費や遠隔による会議実施のための環境整備、研究成果の報告について、延長が認められたことから、翌年度残る計画を滞りなく実施すべく研究を遂行する。
|