2021 Fiscal Year Research-status Report
レット症候群児(者)の手の常同運動を減少させる効果的で具体的な介入方法の開発
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18K02761
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
平野 大輔 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (90572397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝二 博亮 茨城大学, 教育学部, 教授 (30302318)
後藤 純信 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (30336028)
谷口 敬道 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 教授 (90275785)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | レット症候群 / 常同運動 / 上肢機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、レット症候群児(者)の手の常同運動を減らす効果的で具体的な介入方法を開発することを目的に、以下の4つの研究を行う。研究①として全国調査によって、手の常同運動を減らす具体的な介入方法を抽出する。研究②として動作解析から、常同運動の変化を定量的に評価できる運動学的指標を導く。研究③として脳機能測定から、常同運動が減る時の脳活動の状態を可視化する。研究④として研究②の運動学的指標と研究③の脳活動の状態を基に、研究①から抽出された介入方法の効果を検証し、効果的で具体的な介入方法を示す。 研究①については、レット症候群児(者)72名の情報を分析した。手の常同運動は全例に確認され、手の常同運動を減らす介入を現在受けている児(者)は35名(48.6%)。受けていない児(者)は37名(51.4%)であった。過去に介入を受けていた児(者)は26名(54.2%)、受けていなかった児(者)は22名(45.8%)、不明24名であった。現在あるいは過去に介入を受けた経験のある児(者)は49名(72.1%)、経験のない児(者)は19名(27.9%)、不明4名であった。介入の内容については、現在介入を受けている児(者)の内32名においては装具の使用25名(上腕1名、肘15名、前腕2名、手8名、手指6名)、マッサージ4名、手を握る4名、手の使用の促し3名、物を握らせる3名、声掛け3名、衣服やテーブルの調整2名、感覚遊び1名であった(複数回答)。過去に介入を受けていた児(者)の内17名においては装具の使用14名、気の逸らし2名、手の使用の促し1名、物を握らせる1名、衣服やテーブルの調整1名、応用行動分析・作業療法1名、服薬1名であった(複数回答)。研究②と研究③については、健常成人での検討や先行研究での検討から、具体的な測定方法をはじめ手の常同運動や知的な遅れに対する対応を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の所属施設とその周辺、研究対象者及び研究代表者の実家が令和元年台風第15号及び第19号並びに令和元年10月25日に発生した大雨の影響により被災したことと、また、研究①は2018年度実施予定であったが、2016年度調査結果を整理し、2020年度の実施となった。さらに、2019-2021年度の新型コロナウイルス感染症の拡大によって、レット症候群児(者)を対象とした研究②と研究③の実施が困難であった。これらの理由で進捗状況がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、当初の計画通りにレット症候群児(者)の手の常同運動を減らす効果的で具体的な介入方法を開発することを目的に、以下の4つの研究を行う。研究①として全国調査によって、手の常同運動を減らす具体的な介入方法を抽出する。研究②として動作解析から、常同運動の変化を定量的に評価できる運動学的指標を導く。研究③として脳機能測定から、常同運動が減る時の脳活動の状態を可視化する。研究④として研究②の運動学的指標と研究③の脳活動の状態を基に、研究①から抽出された介入方法の効果を検証し、効果的で具体的な介入方法を示す。 2022年度は、研究①の結果を基に研究②として常同運動の変化を定量的に評価できる運動学的指標を決定する。そのために、健常成人での予備実験後、レット症候群児(者)約50名を対象に、手の常同運動の映像を記録する。その映像から動作解析を行い、各関節の動き、速度、角度などから常同運動の変化を定量的に評価できる指標を明らかにする。研究③として常同運動が減る時の脳活動の状態の可視化として、健常成人での予備実験後、レット症候群児(者)約50 名を対象に、通常の常同運動時と常同運動が減る時の前頭前野や運動関連領野の脳活動を、機能的近赤外分光法や脳波を用い測定・比較し、常同運動が減る時の脳活動の状態を明らかにする。研究④として手の常同運動を減少させる効果的で具体的な介入方法を決定する。そのために、健常成人での予備実験後、レット症候群児(者)約50名を対象に、研究②の運動学的指標と研究③の脳活動の状態を基に、研究①から抽出された介入方法の効果を検証し、常同運動を減少させる効果的で具体的な介入方法を明らかにする。
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Causes of Carryover |
(理由) 研究①は2018年度実施予定であったが、2016年度調査結果を整理し、2020-2021年度の実施となったことによる。また、2019-2021年度の新型コロナウイルス感染症の拡大によって、レット症候群児(者)を対象とした研究②と研究③の実施が困難であったことによる。 (使用計画) 次年度使用額については、2019-2021年度実施予定の測定を行う。
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Research Products
(11 results)