2020 Fiscal Year Research-status Report
聴覚情報処理障害児(APD児)への聴覚訓練プログラムの開発
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18K02768
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
八田 徳高 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (70804615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平島 ユイ子 福岡国際医療福祉大学, 言語聴覚専攻科, 教授 (10637812)
立入 哉 愛媛大学, 教育学部, 教授 (90294777)
川上 紀子 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (90389015)
戸田 淳氏 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (00804618)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 聴覚情報処理障害 / APD / 聴覚情報処理機能検査 / 聴覚情報処理機能訓練アプリ |
Outline of Annual Research Achievements |
聴覚情報処理機能訓練アプリとして,聴覚情報処理機能訓練プログラム(以下訓練プログラム)及び聴覚情報処理能力を評価する聴覚情報処理機能検査(Auditory Processing-Test:以下AP-Test)を作成した.AP-Testの結果から,成績低下の認められる聴覚情報処理機能に対して,訓練プログラムを実施する. 標準データとして,聴力が正常である小児及び成人を対象としたデータを収集することができた.その結果,標準データをもとにした訓練プログラムにおける達成目標を設定することができた.また,アプリの操作画面の修正を行い,AP-Test及び訓練プログラムの実施方法を視覚的に理解しやすく改良した.当初の計画通り,今年度はこれまでに開発した聴覚情報処理機能訓練アプリ内のAP-Testを,日常生活における聞こえにくさを感じている小児及び成人に対して実施した. AP-Testは,両耳分離聴課題,時間情報処理課題,雑音下聴取課題,パターン認知課題で構成されているが,小児及び成人ともに,いずれかの課題において成績低下が認められたが,対象児者によって個人差を認める結果となった.聴覚情報処理機能の評価として利用可能であることが明らかになった.また,日常生活において何らかの聞こえにくさなどの聴覚的問題を有する小児に対して訓練プログラムを実施し,今回開発した訓練プログラムの有効性を検討した.現時点では,対象児数が少ない状況であり,今後訓練プログラムへの参加者を増やす必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響で,対象者の検査依頼への一時的に中断することとなった.また,検査依頼者の減少を受けて,当初計画していた新規の研究協力者への聴覚情報処理機能訓練プログラムを行うことが困難であった.このようなことから,研究全体がやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
本プログラム内のAP-Testのデータ収集を継続して行う.小児のうち低学年群の検査データを増やし,標準化を進めていく.通常小学校に在籍する聴力正常である小児を対象として,対象児数を増やし,標準化データを収集する予定である.また,訓練プログラムについても,研究協力者に対して実施していく. ①実験に協力頂ける小児に検査協力を依頼し,聞き取りが正常である小児における各訓練課題における難易度ごとの標準データを収集する.これまで実施してきたAP-Test(2006年版)との検査結果の比較を行い,両検査の有効性について検討する. ②日常生活での聞こえに問題を有する小児及び成人に対して訓練プログラムを継続して行い,今回開発した訓練プログラムの有効性を検討していく予定である. 昨年度は,研究協力いただける小児の相談又は検査依頼が激減したために,訓練プログラムを実施する研究協力が得られなかったことから,これまで検査依頼を受けた小児に対して,訓練プログラムへの参加について調査を行い,研究協力者を募集してく予定である.
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Causes of Carryover |
令和2年度は,研究発表予定であった学会が,WEB開催となっため,学会開催地での報告がなかった.令和3年度は,開催地での報告が可能な場合は,開催地への旅費として使用する予定である. また,令和2年度同様に,研究分担者である愛媛大学 立入哉教授より紹介を受けた,愛媛大学理工学部学生に依頼して,プログラム追加修正を実施していく予定であることから,その謝金として使用する予定である.
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Research Products
(5 results)