2020 Fiscal Year Research-status Report
自立活動の指導を担う教員の養成と現職研修の一体化に関する研究
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18K02794
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
一木 薫 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (30509740)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自立活動 / 教員養成 / 現職研修 / 特別支援学校 |
Outline of Annual Research Achievements |
自立活動の指導については、自らが立案した個別の指導計画に不安を抱く教師や、自らが設定した指導目標・内容の不確実さから日々の授業やその他の職務に不安を抱く教師の実態が報告されている。一方で、特別支援学級や通級による指導の対象となる児童生徒の増加に伴い、自立活動の指導の担い手は年々拡大している。わが国の特別支援教育の充実には、その中核となる自立活動の指導の質の向上が不可欠となる。自立活動の指導の場が多様化する中、センター的機能を担う特別支援学校の自立活動の指導に関する専門性を担保するための、教員養成-現職研修の一体化が喫緊の課題となっている。しかし、特別支援学校の教員養成については、免許取得に際し、自立活動について何をどの水準まで修得させるのかを示すコアカリキュラムは存在せず、結果として、養成段階で自立活動の目標及び内容を学ぶ機会がないまま、特別支援学校の教員として赴任している現状も見受けられる。 本研究の目的は、以下の3点である。①自立活動の指導を担う教師を対象とした調査を通して、自立活動の指導を担う教師に求められる知識や技能に関する「指標」の検証を行う。②「指標」を活用した現職研修プログラムのPDCAシステムを提案する。③自立活動に関するコアカリキュラムの試案を作成する。 2020年度は前年度に引き続き、特別支援学校教師(教職経験1~5年目)を対象とした量的調査と、教職経験5年未満の教師を対象としたインタビュー調査(質的調査)を実施し、自立活動の指導を担う教師が直面する課題や課題への対処とその経年的変化、各種研修の成果等に関するデータの収集・分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、自立活動の指導を担う教師を対象としたインタビュー調査や、「指標」を活用した現職研修の実施を、一部中止または延期せざるを得なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も昨年度同様、新型コロナウイルスの影響により、教師の集合研修や面接調査の実施が困難となる事態が想定される。オンライン活用により代替できるものはオンラインによる実施を前提に計画を修正する。
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Causes of Carryover |
(理由) 新型コロナウイルスの感染拡大により、予定していた出張をキャンセルせざるを得なかったため。 (使用計画) 新型コロナウイルスの感染状況によるが、可能な限りインタビュー調査のための旅費として使用する。
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Research Products
(8 results)