2020 Fiscal Year Research-status Report
運動技能修得のデザイン原則を用いた、筋力トレーニング指導者育成eラーニングの開発
Project/Area Number |
18K02824
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
都竹 茂樹 熊本大学, 教授システム学研究センター, 教授 (70467869)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | トレーニング科学 / 教育工学 / eラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢に伴う筋肉の減少は、寝たきり高齢者の増加、ひいては医療費・介護費の高騰につながる。欧米では運動の専門家が、高価なエクササイズマシンを使って筋力トレーニングを指導し、高齢者の筋肉を増加させ、寝たきりの予防に効果をあげている。しかし、多大なコストがかかるという課題もある。翻って超高齢社会を迎え、対象となる高齢者が多く、予算も指導者も限られている我が国では、低コストの筋力トレーニングプログラムと指導者育成法の開発が求められている。 そこで本研究では、1. 既に応募者がその効果を検証・発表している「高齢者の筋肉増加に資する、自分の体重を負荷にした筋力トレーニング」を、地域住民、保健師、看護師、介護士など運動の「非」専門家でも指導できるよう育成するeラーニングを、運動技能修得に共通するデザイン原則を取り入れて開発、2. 筋力トレーニングを地域、病院、介護施設などに広く普及させ、我が国の高齢者の寝たきり、ひいては医療費・介護費削減に貢献することを目的とする。 初年度の2018年度は、これまで実施してきた対面型研修のeラーニング化するにあたって、内容の精査・整理を行った。学習カリキュラムは、著書「高齢 者の筋力トレーニング(講談社、2013)」を基に開発し、筋トレの生理学、疾病時の種目選択、モチベーションの高め方、継続の支援法など12のユニットに分割 する。各ユニット学習後の確認テストに合格すれば、次のユニットへ進めるようにした。筋トレ実技の習得方法は、すでに応募者が看護技術(運動技能)修得に あたって開発したデザイン原則を活用し、開発した。2019年度は形成的評価を実施し、教材のリバイズを行った。2020年度は、2019年度に開発した教材を活用して指導者の育成を実施した。しかしながら、2020年度は新型コロナの影響で対面での研修会が実施できず、1年間延長し、引き続き取り組む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は新型コロナの影響で、対面での研修会、県域をまたぐ出張が不可能であったため、計画より進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の2021年度は、2020年度に実施できなかった計画を取り組み、その効果を検証する。
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Causes of Carryover |
2020年度は新型コロナの影響で研究が予定より遅れてしまいましたが、2021年度は2020年度の計画も含めて実施、予算も執行する予定です。
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