2021 Fiscal Year Research-status Report
高大接続に対応する国語科教員養成の初期段階の指導プログラムの開発
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18K02845
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
井口 あずさ 甲南女子大学, 文学部, 教授 (90511600)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | メタ認知方略 / 教材分析力 / 授業構想力 / 自己評価 / 言語活動 / 批評文 / 探究 / アカデミックライティング |
Outline of Annual Research Achievements |
今までに新型コロナウィルス感染対策により、作成した指導プログラムの実施が困難であったため、平成3年度は指導プログラムを再検討し、短期間で実施しやすいようコンパクトなものにした。 具体的には、本プログラムで育成する「授業構想力」「教材分析力」を再定義し、評価方法を再設定することで、指導過程を簡潔に整理した。その際、国語科教員養成の初期段階において育成する読み書きに関する言語能力を、行政資料、文章表現作成過程の取材・構成の学習活動のそれぞれに対応させて整理した。また、使用する教材の幅を広げた。小中学校教材の散文教材だけでなく、高等学校の必履修の新科目「言語文化」に対応した教材や、韻文教材について検討した。 高等学校に対応する教材を加えて検討することで、本指導プログラムは、教員養成課程の教育方法に関する授業だけでなく、教育内容に関する授業ともより対応しやすくなった。指導プログラム内における文学教材の読解は、定型的・固定的な教材分析にならないよう、批評理論をふまえ、探究的な学習過程が導けるようになった。また、大学で育成する読み書きに関する言語能力を、アカデミックライティングの方法を用いた批評文作成過程に対応させて明確にすることで、本指導プログラムは、高等学校までの「書くこと」の学習を補うだけでなく、大学初年次での文章表現の学びを発展的に応用するものとなった。 このように指導プログラムは、再検討することで、探究的な学習過程を保証するものとしてより精緻化された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究の方向は概ね計画通りであるが、指導プログラムの実施が遅延している。今後、社会情勢を考慮しながら実施方法を調整し、実施校関係者との協議を進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は、再検討した指導プログラムを実施し、効果を検証する予定である。実施校の学生の実態や指導状況、実施校の希望に応じられるよう準備を整えていく。
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Causes of Carryover |
指導プログラムを実施するための実施校との打ち合わせ、実践遂行、実践の評価のための費用を使用する予定である。
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Research Products
(1 results)