2018 Fiscal Year Research-status Report
視覚障害児に適した主体的・対話的な生体情報を用いたプログラミング学習方法の開発
Project/Area Number |
18K02851
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
安藤 明伸 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60344743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 伸幸 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (50369310)
川崎 聡大 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (00444654)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | プログラミング / 脳波 / 視覚障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,特別支援が必要な子供たちにも深い学びを得られる学習活動を推進できるよう情報通信技術を活用した指導法・評価法・ガイドラインを開発することを目的とする。具体的には,新学習指導要領で必要とされる資質・能力を育成するために,視覚支援が必要な子供たちにも,主体的で対話的な学び(いわゆるアクティブ・ラーニング)を充実できるよう,生体情報(表情,脈拍,脳波)計測のリアルタイム処理によって,非言語情報を相互に認知できる方法を開発し生徒の主体性を引き出して,対話的な学習活動の意義を高めることを目指す。 プログラミングの学習活動では,触覚型プログラミング言語を開発し,従来の視覚に頼るプログラミングの課題を解決することを目指し,その評価法・ガイドラインを作成する。 初年度では,通常学級および視覚支援学校における主体的・対話的な学習場面の実態把握と課題の整理,触覚型プログラミング言語のコア技術開発を目標としており,実際に視覚支援学校の教員および生徒へのヒアリングを行うことができた。学習場面については,授業や活動時の生徒数が少ないことから,個別の学習となることもあるが,相互の状況を把握することで意見交換や話し合いのような学習も可能である。しかし,相手の使用する言葉や声色のみで状況や相手の感情を推測するため,無言の状態で思考している場面では,対話性を維持することが容易ではないと思われた。コア技術としてはQRコードを読み取ることで,そのブロックの処理をRaspberryPiへ送り,アクチュエーターの制御を行うことができるようになった。また,簡易的な脳波デバイスからデータを取得するプログラムを開発することもでき,物質プログラミングについては,コア技術となる部分について開発を進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画で予定していた研究内容は全て達成でき,さらに来年度に予定していた物質プログラミングのコア技術部分の開発にも着手することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度の研究予定の部分が先取りして進めることが出来たため,来年度はプロトタイプを開発しワークショップなどの実施を行うことができないか検討している。
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Causes of Carryover |
当初見積もり計上していたプログラミング方法の開発支援費用において,より廉価なデバイスが発売され,予定していた手間や工数が掛らず,安価になったため。この費用については,来年度以降に予定している生体情報取得・処理まわりの処理については,当初予定よりも多くの手間と工数が予想されているので,それに充てる予定。
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