2020 Fiscal Year Research-status Report
視覚障害児に適した主体的・対話的な生体情報を用いたプログラミング学習方法の開発
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18K02851
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
安藤 明伸 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60344743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 伸幸 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (50369310)
川崎 聡大 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (00444654)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 特別支援 / 視覚障害 / プログラミング / 脳波 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,実証予定としていた学校や開催を予定していたワークショップなどが新型コロナウィルス感染症防止の観点から,わずか1回しか実施することができなかった。そのため,ユーザインタフェースについては,実証結果からのフィードバックを得て改良することができず,実質的な研究としては,システムの作り込みを重点的に行った。 より安定した動作を行わせるため,当初RaspberryPiでプロトタイピングしていたが,今年度は,アーテックロボ2.0やSpheroなど,ロボットとして完成しているものを対象にした。ただしシステム全体としては,クラウド技術を利用し,Google Cloud Platformおよび,Firebaseを利用し,汎用性の高い構成とした。インタフェースとなるダンボールによるプログラミングブロックも改良し,繰り返し文が書けるようになったことで,前に進む,左に回り,右に回る,という命令ブロックを開発した。 プログラミング自体はこれらのダンボールブロックを触覚だけで把握し,並べていく。昨年度はブロックに貼り付けられたQRコードを1つ1つ読み取る必要があったが,今年度は画像をAutoMLを利用して機械学習させることで,形状で認識でき,複数の形状も1回の読み取りで済ませることができるようにした。このことで,プログラムの転送作業が大幅に簡略化できた。それに加えて,脳波デバイスを用いてロボットに処理を送る機能を改良し,反応を向上したことによって,視覚的な情報が無くても,相手の集中状態をおおよそ把握しながら対話を行い,触覚だけでプログラミングできるようなシステムとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実証予定としていた学校や開催を予定していたワークショップなどが新型コロナウィルス感染症防止の観点からキャンセルが相次ぎ,わずか1回しか実施することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症の勢いが現状では一進一退が繰り返される状況であるが,実際にロボットを接続する作業からリモートでの開催も不可能であることから,対面での実施が必須となる。学校や社会における新型コロナの状況を見極めて,安全に実施できる見込みが立った場合に速やかに実施できるよう,ワークショップパッケージにして準備しておく。
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Causes of Carryover |
今年度予定していた授業での実証実験やワークショップがキャンセルとなったことから,参加者人数分の実験キットを用意する必要がなくなったため。次年度は,新型コロナの状況次第ではあるが,対面での実証実験を行う予定であるため,その準備で使用する。
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