2018 Fiscal Year Research-status Report
Study on recurrent education for beginners of infrastructure maintenance using microscale experiments
Project/Area Number |
18K02856
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
伊藤 大輔 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 特別研究教員 (90436759)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マイクロスケール実験 / 社会インフラ / 維持管理 / リカレント教育 / 実験教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
インフラ構造物の維持管理は、社会が抱える喫緊の課題の1つであるが、技術面・予算面だけでは解決できない多くの問題を含んでいる。これは、維持管理の計画・実行・改善等の決定権を握る幹部・経営及び予算を担当する非技術者等がその重要度・優先順位を技術的根拠に基づく裏づけで十分判断できていないことにある。将来に続く維持管理を戦略的に進めるためには専門技術者だけではなく、専門知識を持たない非技術者の教育が必須である。 本研究では、初学者・非技術者が維持管理技術を総合的に学べるリカレント教育カリキュラムの策定、その内容を自己・反復学習が可能なマイクロスケール実験教材の作製をする。さらに、これらを適用させた職種・レベル別教育効果の検証およびその普及を進め、学術的検証に基づく初学者向けリカレント教育システムの確立を目指す。初学者・非技術者のための維持管理に必要な基礎知識・一般的技術知識の体系化(【さびの基礎知識】、【さびの事例解析】、【さびの予測・検査技術】、【さびの防止・補修技術】、【構造物の寿命・リスクの基礎知識】)を行うとともに各技術の重点項目の炙り出し、そのマイクロスケール実験教材化、それを活用した講座の実施による教育効果・実適用性を検証する。さらに、その教育講座実施による普及も進め、産業分野基礎知識習得のための教育プログラムの体系化の一助になると期待される。 当該年度は、これまでの技術者向け実験教育の中で非技術者向けカリキュラムへ応用できる点、改良すべき点等を抽出し、カリキュラム構築を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究に協力頂く研究連携者・協力者は、学内教職員、民間技術者、海外研究者等10名である。本年度は、重要項目を抽出・精査し、教育カリキュラムとして再構成するための協力体制の構築を行った。 また、これまで実施してきた大学開催の技術者向け実験出張講座をベースとした事務系または非技術者向け講座の企画及び実施の可能性を検討した。その結果、2019年度の公開講座として3カ所実施するこことなった。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、事務系及び非技術者向け実験実習講座としてのプログラム化、マイクロスケール実験教材の作製、教材に同期した実験テキスト及び説明用資料の作成を進める。測定機器、使用試薬類の最適化を行い、作製したキットを用いた模擬実験講座を行う。 その後、開発した教育実験講座実施による教育効果の解析、カリキュラム・教材の修正及び改善を加え、最終的には、実験プログラム・教材のパッケージ化、成果の公表及び普及活動を進めていく計画である。
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