2020 Fiscal Year Research-status Report
Study on recurrent education for beginners of infrastructure maintenance using microscale experiments
Project/Area Number |
18K02856
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
伊藤 大輔 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 特別研究教員 (90436759)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 実験講座 / マイクロスケール実験 / 教材 / 腐食 / 社会人講座 / 電気化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
インフラ構造物の維持管理は、社会が抱える喫緊の課題の1つであるが、技術面・予算面だけでは解決できない多くの問題を含んでいる。将来に続く維持管理 を戦略的に進めるためには専門技術者だけではなく、専門知識を持たない非技術者の教育が必須である。本研究では、初学者・非技術者が維持管理技術を総合的に学べるリカレント教育カリキュラムの策定、その内容を自己・反復学習が可能なマイクロスケール実 験教材の作製をする。さらに、これらを適用させた職種・レベル別教育効果の検証およびその普及を進め、学術的検証に基づく初学者向けリカレント教育システムの確立を目指す。 今年度は、これまでに試作された教育カリキュラム、実験実習講座としてのプログラム、マイクロスケール実験教材を用いて、出張型の実験講座を4箇所(地方自治体3箇所、民間企業1箇所)実施した。その中でも、コロナ渦であったため、感染防止やソーシャルディスタンス等の対策を取るために、参加人数の制限や実験機材の拡充を行った。これまで、出張実験講座には、簡易的な実験教材を2名で1つの配置で行ってきたが、感染対策として基本1名1つとし、大型の教材は演示実験とした。本研究では、マイクロスケール実験教材を活用しているため、この課題にも十分対応することができた。実施後のアンケート調査の結果、これまでと同等以上の理解度が認められ、またコロナ渦対応の実験講座実施のモデルケースになり得る可能性が確認された。今後は、遠隔型実験講座としての応用やその試行も考え、社会人向けウェビナー対応講座の可能性を検討する計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、4年計画の3年目であり、2年間で作製してきた実験カリキュラムや実験教材を活用した実験講座の試行であった。コロナ渦で、試行に制限があったが4箇所の実施ができ、本来の試行にコロナ対策の要素も付加され、今後の出張型実験講座の新しい方法としても検証ができた。この結果より、おおむね順調であると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度検証がされた実験教材の数や配置、また全体の実験講座の手法を改善する。さらに、遠隔実験講座の新しい手法の検討に関しても、当初の計画に付加し行っていく計画である。次年度が最終年度であるため、総合的なまとめ及び普及方法の検討を行う。
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