2022 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between young children's smartphone play and lifestyle habits
Project/Area Number |
18K02863
|
Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
湯地 宏樹 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (50290531)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | スマートフォン / タブレット / ゲーム / インターネット動画 / 幼児 / デジタルメディア |
Outline of Annual Research Achievements |
今日,乳幼児を取り巻く情報環境の変化は著しい。幼児の心身や生活への影響について早急に検討し,それらにどう対応すべきかを追究しなければならない。 そこで本研究は(1)デジタルメディアに関する調査によって,幼児のデジタルメディア利用の実態とその影響に対する保護者の意識との関連を探ること,(2)2波のパネル調査(同じ対象者に2回の調査)を実施し,交差遅延効果モデルによって,乳幼児のデジタルメディア利用の依存傾向と生活習慣との因果関係を推定すること,(3)自由記述とインタビュー調査によって,家庭における幼児のデジタルメディア利用の実態を探ることを目的として研究を行った。 幼児のデジタルメディア利用に関して,ゲームアプリケーションの利用とゲーム実況動画視聴は5歳児で高く,音楽に関する動画の視聴は2歳児以下が高かった。「依存傾向」が高くなればなるほど,「睡眠時間」(5歳児),「早寝早起き」(3歳児)への影響が明らかになった。保護者の養育態度が「依存傾向」を抑制したりする機能も果たしていることが示唆された。自由記述やインタビュー調査の結果から,インターネット動画をただ見るだけでなく,YouTuberの真似をしたり,ゲーム攻略の参考に活用したり,デジタルメディアを使って写真や動画を撮ったり,アニメーションを作ったり,歌を歌ったり,踊ったり,英語などの学習のために使用するなど様々な回答が得られた。 本研究では幼児のデジタルメディア利用の実態とその影響に対する保護者の意識の間の因果関係までは明らかにしていないことから今後の課題としたい。「依存傾向尺度」においては橋元・久保隅・大野(2019,2020)の一連の研究と同程度の約2割の幼児の依存傾向が示されたが,ヤング(1998)の尺度を幼児向けに修正したものであり,その妥当性を十分に検討する必要がある。
|
Research Products
(3 results)