2018 Fiscal Year Research-status Report
「浮かび出る黒板の図」を実現する授業支援体制の構築
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18K02880
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
大嶋 康裕 崇城大学, 総合教育センター, 准教授 (00535677)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 数学教育 / 黒板 / AR |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、プログラミングの知識量やプレゼンテーションソフトウェアの操作経験の熟練度に依存せず、一般教員が黒板やホワイトボードにARマーカーを配置するか特定のシンボルを描くことで、授業中にアニメーションを伴う「浮かび出る黒板の図」の教材を電子黒板・プロジェクターや個人端末で再生が可能で、かつ、タブレット端末で図に「触れて」動かすこともできるコンテンツ生成が可能な、システム開発及び授業での活用に関する研究を行う。平成30年度は、1)ARアプリケーションとして当初プロトタイプでゲームエンジンUnityにより作成したものでは多様な個人端末での平易な利用が困難と判断したため、オープンソースのJavascriptライブラリを用いて、端末環境に依存しない処理が可能であることを確認し、さらに教員側での開発環境において動作するwebアプリケーションにより、数式処理システムなどにアプリケーション遷移するシステムを作成して、2)数式処理システムや動的数学ソフトウェアをプロジェクターで表示し対応する問題を解かせる課題、あるいは個人端末で操作させる課題を100名程度の学生に対して授業中に実施し、個人端末の多様性やソフトウェア操作の手順説明など、次年度のARアプリケーションで実施する授業の課題を調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、授業で実践する場合の履修者である学生の個人端末の多様性を、開発するシステムで統一的な処理を可能とすることで、機器の操作に慣れているとは限らない一般教員が実施可能となる授業手法の構築が必要である。本年度は、上記「研究実績の概要」に記載した通りの開発を行えたことと、次年度の授業での実践で想定される課題を調査できた。これは当初計画通りの進捗状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
当初研究計画に則り、次年度は授業の場においてARマーカーおよび特定のシンボルを元に数学の教材が提示される授業の実践を行う。この際、対象となる学生が平成30年度と異なることにより個人端末の多様性が増す可能性を考慮し、教員側で個人端末を一定数用意して安定的に授業が実践できるような機材の準備を行う。
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Causes of Carryover |
研究計画に則り次年度に授業で実施する際の操作端末として適した機材の購入の調達が今年度内で可能ではないということが判明したため、次年度前半に機材を購入することで研究計画通りの授業での実践を行っていく。
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