2020 Fiscal Year Research-status Report
関数の概念を学べるタンジブルなプログラミングツールの開発と有用性分析
Project/Area Number |
18K02902
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
本吉 達郎 富山県立大学, 工学部, 准教授 (20533061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤井 圭 富山県立大学, 工学部, 准教授 (80624080)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | プログラミング / タンジブルビットユーザインタフェース / 視覚障がい者支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,タンジブル・ビット・ユーザインタフェース(TUI)を採用し,触覚・聴覚情報を利用しながらプログラムを作成できるP-CUBEを発展させ学習要素に「関数プログラミングの考え方」を加えたP-CUBE2を開発することである.また,P-CUBE2にプログラミング操作時の動作データを取得するシステムを実装し,ユーザの操作履歴からTUIツール特有の物理空間での移動を伴うプログラミング操作と学習理解との関連性を分析し,「なぜタンジブルなプログラミングツールが良いのか?」の問いに対する指針を示すことである. 令和2年度の研究内容は,プログラミング操作データの取得システムの開発である.これに対して,ユーザが選択したプログラム言語であるブロックの種類,配置位置および配置時刻を操作履歴として記録するシステムを構築した.前年度までに開発した発話機能をもたせたロボットを制御するプログラムを晴眼者に作成してもらい,そのプロセスを記録する評価実験を実施した.実験の結果,課題の所要時間のほか被験者ごとのプロセスの差異を記録できるほか,誤操作の推定が可能であることが示された.操作履歴取得において認識できない事象を確認したが,ハードウェア側の調整で対処可能であることもあわせて確認できた.予定していた視覚障がい者を被験者とした評価は実施できなかったが,プログラミングプロセスの記録については晴眼者を対象とした実験で確認できており,視覚情報を利用しない形でのプログラミング作業の検証は次年度以降に実施する予定である.令和3年度には,システムの微修正のほか,取得したプログラミング操作の履歴データをもとにユーザの状況を把握し評価する手法の構築に取り組む.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に引き続き視覚障がい者を対象とした評価はCOVID-19の影響により実施できなかったが,晴眼者を対象として評価に取り組めており,概ね予定通り進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度において視覚障がい者を対象としたシステムの評価は,COVID-19の収束状況を見極めながら実施する.プログラミング操作履歴データを用いたプログラミング状況の評価手法の構築については計画通りに進める予定である.
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